Category: Diary

気が抜けて

午前中、荷物が届く。一昨日のイベントで売れ残った(幸いなことにほんのわずかの)本を箱詰めして、会場近くのコンビニから発送しておいたもの。寝床から起き上がり、ダンボール箱を受け取って、居間の床に置いた後、また寝床に戻って、布団に潜り込む。

眠い。際限なく眠い。今日は一日中家にいられる。特に急ぎの作業もない。直近に迫り来るプレッシャーもない。寝よう。横になっていられるだけ、とことん寝ていよう。

疲れももちろんあったのだと思うが、気が抜けてしまったのだと思う。2カ所での写真展の設営、一方の会場でのオープニング、今までになく大がかりなトークイベント。その合間には大小いろんな打ち合わせと大学案件の取材と原稿とが詰め込まれ、息つく暇もなかった。年甲斐もなく気負ってもいたのだろう。

これを書くのにキーボードを叩いてる今も、まだ眠い。そろそろ寝よう。明日はまた取材だ。

なごり雪

昨日の昼は、リトスタで今週から始まったタイ写真展のオープニングパーティー。そろそろ会場に向かうか、と支度していた時、ふと窓の外を見ると、景色が真っ白に。雪、というか、吹雪? びっくりするくらい降っている。

よりによってこのタイミングで、なんてこった……と頭を抱えながら、ともかく傘をさして出かける。歩いてくうちに、傘がどんどん、雪でずっしり重くなる。春分の日なのに。タイ写真展のオープニングなのに。雪かよと。

どうにかこうにか会場入りして、今日はもう誰も来ないかも……と鬱な気分になっていたのだが、みなさんとても良い方々ばかりで(感涙)、遠くからはるばると集まってきてくださった。こんな雪の日にこういう写真見ると、なおさら南国に行きたくなるよね! みたいなノリで。ごはんもたらふく召し上がっていただけて、ほんと、ありがたやである。

しかしまあ、なごり雪にしてもさあ……。おかげで、たぶん一生忘れられない写真展のオープニングになった。

ハエトリグモ

昨日今日と家で原稿書きに追われているのだが、部屋にずっと籠っていても、「あ、そろそろ春だな」と感じさせる気配は、そこかしこにある。浴室でシャワーを浴びた後、鏡の曇りが消えるのが前より遅くなったり。コーヒーミルの粉受けに静電気で貼りつく粉の量が少なくなったり。買い置きのニンニクから青々とした芽が伸びる寸前まで育っていたり。

あとは、ハエトリグモか。冬の間はまったく見かけなかったけど、ここ数日、部屋の白い壁に、ぽつんとその姿を見せるようになった。昨日の夜は、たぶん天井からMacのパームレストまで、いきなりぽとりと落下してきたし。

ほかの場所ではどうだか知らないが、少なくとも僕の部屋にハエトリグモが現れる時は、常に一匹だ。窓のサッシの隙間かどこかから入ってきたのだろうか。それとも、冬の間も部屋のどこかでじっと息を潜めていたのだろうか。そもそも彼あるいは彼女は、去年見かけたのとは別の誰かなのだろうか。それとも、もしかして、去年と同じ彼あるいは彼女なのだろうか。

ハエトリグモについての妄想は尽きない。

自分で蒔いた種

ここしばらく、本当に忙しい。毎年この時期が繁忙期の大学案件の取材は、今週だけで6件。来週は今のところ2件だが、再来週は一気に11件もやる可能性がある(汗)。書いても書いても終わらない、賽の河原状態。

Web連載の原稿も4月以降の分を書き進めなければならないし、ラオスの写真記事を雑誌に寄稿することになったのでその原稿もある。日曜の夜はタイ写真展の設営。木曜の朝はジュンク堂でのラダック写真展の設営。来週土曜はモンベル渋谷店でのトークイベント。5月下旬と6月にもそれぞれ別のトークイベントをやることになったので、それらの企画書の準備も。いやはや、まじでやばい。

でも、これも半分くらいは、自分で蒔いた種だ。こう書いてふと思ったのだが、「自分で蒔いた種」という言葉の感じそのものは、そんなに悪くはないな、と。自分自身で土を耕して蒔いた種が、春になって芽吹く。うん、悪くない。

とりあえず、うっかり限界を超えてしまわないように、気をつけます。

熟読注意

先週の長野に引き続き、昨日は栃木の小山まで日帰りで取材。長野より近いといえば近いが、電車の乗り継ぎ待ちや現地でのバスの移動時間とかを含めると、三鷹から余裕で片道2時間以上かかる。何だかんだで、やっぱり遠い。

湘南新宿ラインに乗り続ける時間が有り余るほどあったので、行きと帰りは、いま読みかけの「本屋、はじめました 新刊書店Title開業の記録」を熟読。するする読みやすいし、何より時々伺わせてもらっているお店の話なので、とても面白い。これからしばらくは取材で出歩く日が多くなるし、こんな感じで移動時間を無駄なく読書に充てていこうかな、と思う。

とはいえ、特に仕事でどこかに向かう時には、電車の中であまり本を熟読しすぎないようにしなければ……。学生の頃、電車でちょっと長い距離を移動中に、本に没頭しすぎて、30分くらい派手に乗り過ごしてしまった前科が(苦笑)。電車の中では、熟読注意。