Category: Diary

ジンライムのような

今日は写真のセレクト作業。毎度のことながら地味に時間がかかるのだが、だいたいメドがついたところで、夕方、吉祥寺に歩いて出かける。

ほんの数週間前は、中道通り商店街も人通りがまばらで閑散としていたけれど、今日は昔と同じくらいの混雑が戻ってきている印象。飲食店も満席になっているところが多かった。みんな、そろそろ家に引き蘢るのに嫌気が差してきたのだろうか。ま、いいことではある。

ひさしぶりにまめ蔵でスペシャルカレーを堪能し、腹ごなしにぶらぶら散歩して、これまたひさしぶりにハバナムーンで軽く飲む。ほろ酔い加減で店を出ると、空には、さっき飲んだジンライムのようなお月さまがかかっていた。

不透明感

午後、中野で打ち合わせ。今年の夏、ラダックでツアーのガイドを務めることになったので、その詳細について、二時間以上、みっちりと話し合う。盛りだくさんの面白そうなツアーになった。お客さんが集まってくれるといいのだが。

この仕事に限らず、本業の編集者としての仕事も、バタバタとあわただしい状況になりつつある。六月中旬までに書籍を一冊校了しなければならないし、それ以外にかなりボリュームのある編集案件を二つ、六月末までに片付けなければならなくなった。夏にラダックに行くという時限装置をセットしてしまった自分も悪いのだが(苦笑)、もうちょっと分散して作業できれば楽だったのに、と思わないでもない。

でも、夏のラダックでの仕事を終えて、九月に帰国してからの仕事は、どうなるかよくわからないというのが正直なところだ。一冊書くのはほぼ確実なのだが、それ以外は本当に不透明な状態。いつもなら「ま、何とかなるさ」と気楽に構えてテキトーに乗り切ってしまうのだが、ご時世がご時世なだけに、そう呑気にしてもいられない。必要な時に必要な企画のカードが切れるように、今からある程度準備しておかねば‥‥。

飛行機雲

雲一つない青空。暖かくて気持のいい日和。コットンセーターにジージャンを羽織って、外に出かける。

午後、赤坂へ。懸案の本の企画について、編集者さんと打ち合わせ。企画のコンセプトを外すことなく、より実現の可能性が高い方向で検討を進めていくことで合意。先行きが不透明なことが多い世の中だけど、僕たちは、いい本を作る準備を整えることに集中する。今は、それがベストの選択肢なのだと思う。

三鷹駅から家まで歩いて帰る途中、ふと見上げると、茜色の空に、輝くひとすじの飛行機雲が伸びていくのが見えた。まるで、空をスパッとナイフで裂いたかのように。

ラジオの効用

震災が起こってから、テレビをふっつりと見なくなった。特に見たい番組があれば、あらかじめ予約タイマーをセットしておくのだが、以前のように、ニュース番組を流し見しながらパソコンをいじることはしなくなった。

今のテレビでは、ネガティブでセンセーショナルな映像ばかりがひたすら流され続けている。そんな映像ばかり見続けていると、いつのまにかこっちもマイナスの感情を溜め込んで、心にダメージを負ってしまうような気がするのだ。

その代わり、家にいる時はラジオをよく聴くようになった。ラジオでも、必要なニュースや情報(緊急地震速報とか)はきちんと手に入る。それに、テレビのニュース番組がともすると危機感を煽るような演出に走りがちなのに対し、ラジオのパーソナリティは、聴き手に寄り添い、励ますように語りかけてくれる。その距離感の近さが、今はとても心地よく感じられる。

今日からradiko.jpでは、bayfm78やNACK5、FMヨコハマなどが新たに加わり、iPhoneやパソコンでいろんな局の放送が気軽に楽しめるようになった。これからさらに、ラジオっ子になりそうな予感。

余震と春雷

昼間のうちに電話での打ち合わせ業務を終え、夕方、三鷹駅近くの歯医者へ。到着する直前になって、急に空がかき曇り、雷鳴が轟きはじめた。ひさびさの、雨らしい雨。

歯の治療を終えて外に出た時も、雨はまだ降り続いていた。バッグに折り畳み傘が入っていたのはラッキーだったが、気がかりなのは、昼間洗って干したばかりの洗濯物‥‥やれやれ。

他の用事をいくつか片付け、三鷹駅南口の一階にできた「つけめんTETSU」という店で、つけめんのあつもりを食べる。魚介豚骨系のとろみのあるつけ汁がおいしい。この店にいる間に、また余震が起こっていたようなのだが、とんと気づかなかった。鈍くなっているのかな、感覚が。

懸案の洗濯物は、とりあえず、無事だった。