Category: Diary

茶番劇

最近、仕事中はラジオを聴いていることが多いのだが、今日の午後は、テレビの国会中継を横目で見ていた。内閣不信任案の採決の行方を。

今朝の段階では、民主党内から大量の造反者が出て、不信任案が可決されるのではないかという見通しだった。ところが、菅首相が代議士会で「震災の復興に一定のメドがついたら退陣する」と言明したことで、事態は急変。結局、民主党内からはほとんど造反者は出ず、不信任案は否決された。

妙な話だ‥‥。「辞めろ辞めろ」とさんざん責めておきながら、「そのうち辞める」と言ったら、その人を信任するなんて。僕のような青二才が、日本の政治を支える錚々たる先生方にこんなことを言うのも何だが‥‥。

バカじゃねえの? とんだ茶番劇だ。

この人たちには、被災地の人々の苦しみなんて、本当には、これっぽっちも伝わっていない。そう確信した。

やがて綺麗な花に

朝から晩まで、ゲラチェック。

赤いゲルインキのボールペンを握りしめ、三種類のゲラを突き合わせながら、一枚ずつ、赤字を書き込んでいく。部屋の中は、デスクからソファからコーヒーテーブルに至るまで、そこらじゅうにゲラが散乱。修羅場と呼ぶにふさわしい光景(笑)。

夜中まで粘って、どうにか六割くらいのチェックを終える。目がショボショボして、これ以上は集中力は保たない。今日は、近所の中華料理屋に晩飯を食べに行った他は、ほんと、仕事しかしなかった。

でも、今、がんばって土を耕して種を蒔けば、やがて綺麗な花が咲くはず。まあ、派手でゴージャスな花にはならないだろうけど、きっと綺麗な花が。

ゲラは心を映す

午後、市ヶ谷で打ち合わせ。今作っている本の初校ゲラを突き合わせながら、出版社の編集者さんと打ち合わせ。会議室の貸切時間をオーバーするまで、みっちりと話し合う。

ゲラチェックは、雑誌の編集者だった頃からの馴染み深い作業だ。自分が作ったページを他の編集者さんにチェックしてもらったことも、数え切れないほどある。誰がやっても同じような作業と思われがちだが、ゲラへの赤字の入れ方には、その編集者の個性や人柄が如実に出ると思う。

印刷みたいに几帳面な字で書かれた赤字もあれば、ザザザッと勢いよく書き込まれた赤字もある。担当者への誠意が伝わるような丁寧な赤字であることがほとんどだが、たまに、明らかにこちらを見下しているような赤字を受け取ることもある。少しでも内容を面白くしようとあれこれ提案してくれた赤字をもらったこともあれば、たいして興味ないと言わんばかりに投げやりな赤字をもらったこともあった。ゲラに書き込まれた赤字は、編集者の心を映すのだ。

今日受け取った初校ゲラには、最初から最後までびっしりと、そして丁寧に赤字が書き込まれていた。いい本を作りたい。そう思ってくれていることが伝わってくるような赤字だった。

胡桃の味

今日も雨。まだ五月だというのに、早くも台風が接近しているらしい。

家に閉じこもっているのも癪だし、かといって、雨の中を遠出したくもない。がっつり酒を飲む気分でもない‥‥。というわけで、晩飯は東小金井のインド富士へ。初夏にふさわしく、カツオのカレーがラインナップ。何とも言えない甘味があって、素晴らしく美味。ビールと一緒に注文したホタルイカのマリネともども、おいしくいただいた。

その後、西国分寺のクルミドコーヒーへ。レアチーズケーキにはちみつレモンをかけ、深々煎りコーヒーとともにいただく。あまりにうまくて、コーヒーをおかわりしてしまった。

クルミドコーヒーでは、テーブルの上に胡桃と胡桃割りが置いてあって、お客さんが好きなだけ自分で割って食べることができる。試しに一つ、二つ割って、ぽりぽり食べてみる。懐かしい味。ラダックのダーにいた時、村の少年が僕にくれた、あの胡桃の味。

納豆ミートソースパスタ

僕は家でよくパスタを作る。ソースは出来合いのものを使うことが多いのだが、最近よく作っているアレンジ版が、納豆ミートソースパスタ。「ありえない」とどん引きした人もいるかもしれないが、これがなかなかうまいのだ。

元はといえば、三鷹のパスタの名店、わざやで食べて気に入ったのが始まり。さすがにお店のようにお洒落には作れないけど、家で自己流に作っても、それなりにうまい。パスタを茹でている横で、別の鍋でミートソースを温めてから火を切って、納豆(普通に粘りが出るまで混ぜ、からしや醤油を合わせて、さらに混ぜておく)をミートソースに投入。パスタが茹で上がったら、ミートソースと納豆の鍋に入れて、よーく混ぜて絡めるとできあがり。

いや、本当にうまいんだって。だまされたと思って、やってみるがよろし。