Category: Diary

Aside

最近はデジタル系のガジェットにもあまり食指が動かなくなってきているのだが、BERGのLittle Printerにはひさびさに心ときめいた。このご時世に、レシートサイズの感熱式プリンターという目のつけどころが素晴らしい。

たとえば、誰でも手軽に作れる料理のレシピが一日一回送られてくるとか、世界の遥か彼方——たとえばアラスカとかからちょっとしたニュースが送られてくるとかすると、かなり楽しそう。メルマガなどとはひと味違う、ぬくもりのあるコミュニケーションができるかも。

スライム肉まんの日

今日は一日中、家で仕事をしていたのだが、Twitterのタイムラインを見るかぎり、日本国内はスライム肉まんの話題でもちきりだった。

ファミマが発売したこの肉まん、僕は色が青いというだけでも思いっきり食欲が萎えてしまうのだが、世間では意外なくらい好評だったらしく、もうほとんど売り切れ状態。「全滅」という貼り紙をした店もあったとか(笑)。知人の旦那様は、入籍記念日にスライム肉まんを買って帰ろうとして玉砕したそうだ。

で、首尾よく買った人たちは、あの手この手で遊んだ写真をWebにアップしている。ホイミスライムやメタルスライムにしたり、一刀両断したり‥‥。まあ、お世辞にもうまそうには見えないのだが(笑)、味はどうだったんだろ?

はー。日本人って、のほほんとしてるなあ。

土曜の午後なのに

朝起きて、居間のカーテンを開けると、窓の外の生け垣の向こうを、白いヘルメットを被った人たちがうろうろしていてびっくり。しばらくすると、ダダダダダ、とドリルがアスファルトを砕く音や、ガーッ、ガーッ、とパワーショベルが地面をほじくり返す音がしはじめた。どうやら、ガス管を耐震性のあるものに交換する工事をしているようだ。

まあ、そういう工事が必要なんだったら、おやりになればいいとは思うが‥‥土曜日だよ? うららかな日射しが射し込む窓辺でソファに坐って、コーヒーでも飲みながら、本を読んだり、音楽を聴いたりしたかったのに‥‥。テレビのボリュームを相当上げても、何も聞こえないほどの轟音が、そこら中に響き渡っている。あー、また、ダダダダダってやりはじめた‥‥。

武蔵野市、公共工事をやるならやるで、適切なタイミングを考えないと、住民の反感を買うと思うのだが如何。

移動か、それとも沈没か

昨日は、日帰りで鎌倉に遊びに行った。前から行ってみたかったカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュでオムライスとマンデリンを堪能し、晩秋の海辺をぶらぶら歩き、夜は旅音の林澄里さんと本田あまねさんのトーク&スライドショーに参加。写真と絵と音楽と楽しいおしゃべりで、異国の安宿のロビーでくつろいでいるような気分になった。

そのトークの中で、旅人の行動パターンが「移動型」と「滞在型」(またの名を沈没型)の二つに大きく分かれるという話が出た。林さんは移動型で、気に入った街でもだいたい三日で次の街に移動するのだという。

で、自分はどうかなあ、と思い返してみると‥‥やっぱり僕も移動型で、二、三日で次の街に向かってしまうことが多かった。ただ、いったんその街が気に入ってしまうと、一、二週間くらいは平気で居座ってしまうこともあった。見どころが多いか少ないかは関係なく、おいしいごはんが食べられる場所と、気持よく散歩したりできる場所があれば、僕にとっては十分だった。

そういう意味では、ラダックを気に入って足かけ一年半も居座り続けてしまった日々は、壮大な沈没だったと言えなくもない(笑)。

やってみたいインタビュー

先週取材した分の原稿を編集者さんに送り、チェックに合わせて修正して、無事に納品。取材から執筆まで、かなりきわどいスケジュールだったが、どうにか責任は果たせた。

インタビューを基に原稿を書くという仕事は、かれこれ十数年やってきている。使っている録音機材も、今でこそICレコーダーだが、昔は古式ゆかしいテープレコーダーだった(笑)。とはいえ、やっている作業自体はそれほど変わらない。相手について下調べをし、原稿の仕上がりをイメージしながら質問項目を考え、相手のテンションを窺いながら、話を妨げないように、でも脱線しすぎないようにインタビューをコントロールする。取材が終わったら、ノートと録音データを突き合わせて話を整理し、文章の「流れ」を組み立て、コツコツと書き進め、推敲を繰り返して仕上げる。ライターという肩書のイメージより、はるかに地味で単調な仕事だ(苦笑)。

それなりに場数を踏んできたこともあって、インタビュー記事を書くという仕事には、ある程度習熟できたかなと思っている。ただそれは、完全に自分の存在を消した「黒子」の立場からのインタビューに限定されているとも思う。たとえば、「リトルスターレストランのつくりかた。」は、僕にとっては黒子に徹したインタビューの集大成みたいなものだった。

でも最近は、そうでないインタビューをやってみたいという気がむくむくと湧いてきている。黒子ではなく、僕という人間の存在や意志を明らかに感じさせる形で、相手に対峙するインタビュー。もちろん、それは相手をかなり選ぶことになるだろうが、だからこそ引き出せる言葉もあると思うのだ。そういう挑戦をする機会を作り出す努力はしていかなければと感じている。

というわけで、「インタビューしてよ!」という奇特な方、お待ちしています(笑)。