Category: Diary

仮眠の効用

今日は昼から、世田谷で取材。朝イチの取材だった昨日よりは楽だが、それでもやっぱり、身体がだるい。連日あちこち出歩いて、集中力全開で取材をして、原稿を書いて‥‥のくりかえしが、ボディーブローのように効いている。ついこの間までは、書籍の編集作業も並行してやってたわけだし。

どうにか首尾よく取材を終え、天気が崩れる前に家に帰りつき、メールで連絡業務をすませて、ぱたっと、寝る。二時間後にはかなりすっきりと持ち直した。晩飯にブロッコリー入りのミートソースパスタを作り、風呂に入ってから、今日取材した分の原稿に取り組む。

昨日とまったく同じ行動パターンだけど、なかなかいい感じ。効くなあ、仮眠。でも、明日は取材の予定がないから、さらに昼頃までどっぷり寝よう(笑)。

仕事は待ってくれない

朝六時に起き、身支度をして家を出る。今日は相模原の方で取材。中央線で八王子まで行き、横浜線に乗り換え、相模原からバスで30分。中央線が遅れていてヒヤヒヤしたが、どうにか間に合った。それにしても遠い。往復するだけでヘトヘトだ。

家に戻ってメールをチェックし、きつかったので一時間半ほど仮眠。起きるとだいぶすっきりして、晩飯の後、今日取材した分の原稿に取り組む。やればできるんだな、俺(笑)。

異常事態だった先月に比べると、さすがに今月は取材の数も減りそうだし、もちろん書籍の編集作業も終わっているので、少しほっとしている。それでも、直前になって明日の昼に取材が一件入ったし、金曜日は一日三件あるしで、気は抜けない。書籍を終えてのんびりしたくても、仕事は待ってくれない、ってか。

虚脱感

昼、赤坂で打ち合わせ。連休中にチェックを終えたラダックのガイドブックの色校を、編集者さんに渡す。これで、僕がこの本の制作で関わる作業はすべて終わり。明日には編集者さんのところでも校了して、週末には下版。その後は印刷工程に入る。

いよいよ、というか。やっとここまで来た、というか。もうこれ以上、何も作業しなくていい、というか。もうこれ以上、あの本を作り続けることはできないのか、というか。

正直言って、達成感や充実感よりも、今は虚脱感の方が強いような気がする。それくらいこの本は、僕にとって大きな仕事だった。準備段階から費やしてきた時間も、取材や執筆に注ぎ込んだ労力も、あらんかぎり振り絞った自分の能力も。ふりかえってみても、これに匹敵する大きな仕事は、「ラダックの風息」くらいしかない。それだけに、制作が終わってしまったことに、ちょっと寂しさを感じる。

まあ、来週末に見本誌が届いたら、達成感や充実感のようなものが湧いてくるのかもしれないな。自分の子供が生まれてくる時のように。

嵐の記憶

昼頃までは日も射して暑いくらいだったが、急に空が暗くなったと思ったら、風、雨、雷。激しい嵐になった。

こういう嵐に出くわすと、いつも、あの夜のことを思い出す。2010年の夏、トレッキングで分け入っていたラダックの標高五千メートルの山の中で、真夜中に激しい嵐に見舞われた時。テントが吹き飛ばされそうになるほどの風と、叩きつける雹混じりの雨と、空を覆う凄まじい稲妻。あの嵐の数時間の間に感じた恐怖は、たぶん一生忘れられないだろう。同じ時、ラダック各地で起こった土石流災害の死者・行方不明者は、600人以上に達した。

あの時の僕は、神様の気まぐれで、たまたま生き残っただけなのだ。いつ、どんな形になるかわからないけど、いつかは必ず、自分の番が来る。だからこそ、その順番が来るまで、自分にできること、やるべきことを、精一杯やっていかなければならない。嵐の記憶は、僕にそんなことを思い起こさせる。

ひさしぶりの自転車

いい天気。今日を逃すと当分チャンスがなさそうだし、自転車に乗ることにした。紫外線が凄そうなので、念のために日焼け止めを塗って、いざ出発。Tシャツとクロップドパンツでも暑いくらいだ。

選んだのはおなじみの、野川公園から野川、二子玉川、多摩川と回るコース。本当は、先月の桜の時期にこのコースを回りたかったのだが、忙しくて時間が作れなかった。でも、今日は今日で、野川沿いの景色は新緑で眩しいくらいに綺麗だった。魚採り網を手に、川に入ってはしゃいでる子供たち。川べりの遊歩道をぶらぶら歩いてる老人たち。僕と同じように自転車に乗ってる人も多い。やたら長いレンズと三脚をつけたカメラを持ち歩いてる人も多いな(笑)。

二子玉川から多摩川にかかる橋を渡ると、「‥‥何のフェスだ?」と訝りたくなるほど、ものすごい数の人たちが河川敷でバーベキューをしていた。肉の焼ける匂いと煙でむせかえるほど(苦笑)。休みの日の多摩サイは、ふらふらと危なっかしげに歩く人が多い一方で、シャカリキにロードレーサーを飛ばす人もいて、危なくて気が抜けない。

登戸茶屋でコーラを飲んで休憩。登戸から鶴川街道までは、左岸の車道を走ってみることにした。ある意味、こっちの方が多摩サイより安全かも。ギヤをトップに入れてしばらく走ってみたが、帰りの深大寺あたりの上り坂で、あっさりと脚が動かなくなってしまった。なまってるなあ、身体‥‥。去年の夏にラダックで増殖したヘモグロビンも、普通の人並みに戻ってしまったようだ。

ガイドブックが校了すれば、しばらくはそんなに忙しくならなさそうだし、自転車とか、登山とか、ちょっとがんばってみるか。