Category: Diary

トラベルライターと呼ばれて

去年あたりから、「トラベルライター・写真家」という肩書で人前で紹介される機会が多くなった。

十数年前にフリーランスになった時、僕はIT系の雑誌の編集者をしつつ、広告・デザイン系の雑誌でインタビュー主体のライターもしていた。当時はまさか、今の自分がこんな肩書で呼ばれるようになるなんて、想像もしていなかった。特に自分で肩書や営業先を変えたわけではないけれど、ラダックについて書いた二冊の本で、結果的にそういう風に見られるようになったということなのだろう。

今年の後半には、あるガイドブックの改訂のために必要な海外取材の依頼も受けているのだが、そういう完全な請け負い仕事としてのトラベルライターの業務をさらに増やしていくべきかというのは、正直悩みどころ。もちろん、やってやれなくはない。けど、それは自分にしかできない仕事かと言われると、そうでもない気がする。

行きたい場所に行き、見たいものを見て、撮りたいものを撮り、書きたいことを書く。自分らしい旅をやりきった成果をカタチにするのが、僕がトラベルライターとして力を入れていくべき仕事なのだろう。その橋頭堡にするための企画を自ら作って提案していくことを、粘り強くやっていかなければ、と思う。

断捨離

先日から続いている、生活メンテナンス。今日は夕方にちょっと空いた時間を使って、吉祥寺の無印良品でポリプロピレン製の収納ケースを二個購入。両手に提げて、えっちらおっちら持ち帰る。

しばらく前からぐっちゃぐちゃになっていたクローゼットの中を見直し、アウトドア用や自転車用の服とグッズを買ってきた収納ケースに移すと、見違えるようにすっきり整理できた。「もう、これ絶対着ないだろ」というボロボロの服もひと通り断捨離できたし。やれやれ。

そういえば、断捨離という言葉は、古めかしい響きのような気もするが、実はつい最近出てきた造語で、登録商標にもなっているらしい。別に好んで使おうとも思わないけど。今回の自分の場合は、モノへの執着を捨て去るというより、単にボロボロのものを選り分けて捨てるのが今までメンドクサかっただけだな。

雌伏の時

年が明けてしばらく経つが、去年から続いている作業とは別に、僕個人が発案した企画は、なかなかスタートが切れないでいる。

そもそも、その企画は、決して通しやすい企画ではない。どの出版社に持ち込んでも、十中八九、断られるだろう。企画の良し悪し以前に、そのジャンル自体が売れにくいという宿痾を背負ってしまっている。でも、僕はその本を作りたいのだ。それがこの世界に存在するということに、意味があると思うから。

出版社の編集者の方も、無理筋なのを承知の上で、懸命に動いてくれている。今は、じっと待つしかない。

生活メンテナンス

今日は仕事で特に大きな動きがなさそうだったので、午後、吉祥寺へ買い出しに出かける。

今日買ったのは、ポータブルハードディスク、マウスパッド、スラックス用ハンガー、まくらとまくらカバーなど。どれも、「いつかは何とかしなきゃ‥‥」と思ってはいたものの、手つかずのままだった、普段の生活の中でのちょっとした問題を解決するためのもの。仕事環境を整えたり、クローゼットの中を整理したり、寝心地をよくしたり。特に、まくらなどはかさばるものだから、買って持ち帰るだけでも億劫だったのだが、思い切って買ってきてみると、気分がとてもすっきりした。

昨日のやかん磨きから始まった、生活メンテナンス。いい傾向だから、もうしばらく続けていこう。

やかんを磨く

去年の暮れに新しいコーヒーミルを手に入れてから、家でコーヒーを淹れるのが一段と愉しくなった。で、あらためて自分のコーヒー道具を見渡してみると、「こりゃ何とかした方がいいな」というものが目に入った。それは、やかん。

うちで使っているやかんは、柳宗理のステンレスケトル。もう思い出せないくらい前に買ったものだが、とても使いやすいのでずっと愛用し続けてきた。しかし今、やかんの外側は、油がこびりついて焼き付いた長年の汚れで、ひどいあばた面。買い替えようかとも思ったのだが、その前にとりあえず、できる範囲でリカバーしてみようと一念発起。

まず、油汚れ落とし用の洗剤で、油分をできるだけ浮かすように試みる。しばらく時間をおいて洗い流した後、フロッシュのオレンジクリームクレンザーをつけ、たわしで根気よくゴシゴシ。すると、思いのほか効果があって、ほぼ元通りのピカピカな姿にまで復活した。好きなやかんだっただけに、買い替えるよりも数倍うれしい。

すっかり気分がよくなった僕は、シンクからコンロの周囲まで、台所をかたっぱしから磨きまくったのだった。