Category: Diary

忙しさの目安

平日のうちに原稿を前倒しで書き進めておいたので、今週末は特にやらなければならない作業もなく、ゆったり過ごしている。ひさしぶりに部屋を掃除したり、ちゃんと自炊したり、ラジオを聴きながらコーヒーを飲んだり。身体と心のネジが巻き戻っていく感じ。

先月あたりから取材を伴う仕事が立て込んで、かなり忙しくなってはいるのだが、それでも、フリーランスになったばかりの頃の忙しさに比べれば、まだ楽な方だと思う。あの頃は、何とかして一人前にならなければという焦りもどこかにあって、無茶な仕事の受け方をしてシャカリキになって働き、身体を完全に壊す寸前までいったくらいだったから。

今の僕は、徹夜で作業しなければ対応できないような作業量とスケジュールの依頼は、基本的に引き受けない。徹夜しなくても大丈夫なスケジュールに設定してもらえるかどうか、確認してから引き受けるようにしている。それでなくても、出版の仕事はよく突発的なトラブルでスケジュールが遅れたりするものだ。徹夜作業での帳尻合わせは、そういう時のための最後の手段だと思う。

それでも、週末や祝祭日を潰して作業することが前提のスケジュールを提示されても未だに引き受けてる僕は、まだ寛容なんじゃないかな(苦笑)。

絶滅危惧種

午後、白金高輪で打ち合わせ。何年かぶりに会った編集者の知人と、初対面の編集者の方々との打ち合わせ。

今日に限らず、初対面の人に自分の職歴を説明すると、間違いなく「いろいろ手広くやってらっしゃるんですね〜」と言われる。確かに、執筆に編集に写真に、旅モノからIT系や大学や病院に至るまで、自分でもどうしてこうなったんだろうと思うくらいよろず屋と化している。

でも、基本的に僕は、「本づくり」を仕事にしているだけだ。それ以外は何もできないデクノボーと言ってもいい。こういう形で本づくりに携わる人間は、これからはどんどん減っていくと思う。きついし、つらいし、めったに儲からない。電子書籍やWebの情報の氾濫で、本づくりで生きていける道はますます狭まっていく。僕みたいなのは、いわば、絶滅危惧種なのだ。

それでも、この仕事を選ぼうと思っている人へ。きついけど、挑む価値はあるよ。

増えていく蘊蓄

昼頃まで寝て、この二日間の寝不足を取り戻す。おひるにうどんを作り、コーヒーをいれ、原稿の続き。とりあえず、当面の作業にはメドがついた。

ライターとしていろんなジャンルの取材をしていると、それなりに蘊蓄も増えていく。たとえば‥‥新幹線は、今以上のスピードを出そうとするとパンタグラフが溶けてしまうけど、車体に電源を搭載してパンタグラフをなくせば、時速500キロくらいまで出せるので、実はリニアモーターカーとか無理して作らなくてもいい、とか。そんなことを知ってても、はたして何に使えるのかという気がしないでもないけど(苦笑)。

まあ、いろいろ雑多に引き出しにしまっておけば、いつか何かの役に立つのかも。

一日一アイデア

朝から大岡山で取材。台風みたいな雨と風。途中でビニール傘がものの見事に裏返ってしまった。濡れて寒いわ疲れるわで散々だったが、家に帰ってシャワーを浴び、温かいコーヒーを飲んで、やっと人心地。

今日の取材で面白かったのが、「一日一アイデア」という話。その方は、毎日必ず一つのアイデアを思いつくようにして、それをノートに書き留めているのだという。アイデアはどんなものでもよく、書き留めた時点で、それがいいか悪いかという判断はあえてしない。そうしてアイデアをどんどん書き溜めていくと、ある日、思いがけないひょんなタイミングで、役立つことがあるのだという。

面白いなあ。僕もやってみようかな。毎日一つ、新しい本のアイデアを。‥‥ハードル高いな(笑)。

揚げ物オーダーミス

朝から四ッ谷で取材。昼までにどうにか無事に終わったので、帰る前に四ッ谷界隈でおひるを食べることに。

以前エリーゼのあった場所で営業している揚げ物専門店で、ポークカツ定食を注文。しばらく待っても来ないので、どうしたのかなと思っていたら、店員さんの声が。

「おーまたせしましたー! おおきなチキンカツでーす!」

いや、僕はポークで‥‥と言いかけた僕は、店員さんが間違って目の前に置いた皿を、思わず二度見。でかっ! 下の白い皿がほとんど隠れるくらいの、フリスビーみたいな大きさのチキンカツ。こ、こんなでかいのを、昼からたいらげる人がいるのか‥‥?

恐縮した店員さんが後で運んできたポークカツは、幸い、常識的な大きさだった。あー、びっくりした。