Category: Diary

逆風の日

朝から本降りの雨。午後から鷹の台で取材だったのだが、今日はなかなかきつかった。

というのも、取材させていただく方ご本人のアポは取れていたものの、取材をさせてもらうということ自体が伝わっていなかったのだ。時間も、1時間少々いただくつもりだったのが、後に来客があるということで30分に。あと、ちょっと込み入った行き違いで、こちらの事前準備もほぼ役に立たない状態に。こんな逆風の中での取材も珍しい。

それでも助けられたのは、相手の方がとても温厚で、かつ頭脳も言葉も明晰な方だったので、すぐに面白い話題をひねり出して滔々と話してくださったこと。それが、こちらがあらかじめヤマを張って予習しておいた方面にかすってくれたので、どうにかこうにか、原稿を書くのに必要なお話はお聞きすることができた。

でも、今日の場合は、避けようと思えば避けられたトラブルだったんだよな‥‥僕からも「この取材、ヤバイんじゃないですか?」とあらかじめ依頼元に何度も連絡を入れていたし。それでいて、最終的に最前線で地雷処理をやらされたのは、そういう事前調整とは本来関係ない立場であるライターの僕というのは、何だかなあという感じである。

昨日の今日で何だけど、モチベーション、かなり下がった(苦笑)。

いつものように

今朝はなかなかベッドから起き上がれなかった。ここ数週間、日中は取材、夜は執筆という日々がずっと続いて、疲労がたまっていたのだろう。身体が「ノー!」とダメ出ししてるような感じだった(苦笑)。

それでもどうにか昼過ぎには起きて、コーヒーを飲み、近所のコンビニで買ったエクレアで糖分を脳に補給し、原稿に取り組む。半歩ずつでも進まなければ、いつまでたっても終わらないし、終わらせないとまずいし。

でも、今のように疲れてたり、しんどい出来事があったりする時は、きりのいいところですぱっと切り替えた方がいいのも確か。なので、夜は仕事を切り上げて、リトスタに行った。今日の店内は満席で、ヘルプに来た顔なじみの元スタッフさんたちがちゃきちゃきと行き来していて、にぎやかでなごやかな雰囲気だった。たけのこの木の芽フライ、たけのこチャーハン、いちごババロア。いつものように、笑いながらごはんを食べられることの幸せ。

ごちそうさまでした。明日からまた、半歩ずつでも、がんばろう。

四月の雪

雨に時折雪が混じる、寒い一日。四月とはとても思えない。

今日は朝から向ケ丘遊園の方で大学案件の取材があったのだが、至るところで電車が遅れていた。僕自身は予定の時間に間に合ったものの、それ以外の関係者が全員遅れたので、取材の時間も押して、おひるも食べられないまま午後の取材に突入。ひもじかった‥‥。隣に座っていた営業さんのおなかもきゅるきゅる鳴っていた(笑)。

取材を終えた後、恵比寿に移動。AFURIで柚子塩ラーメンを食べて一息ついて、今日から始まる竹沢うるまさんの写真展へ。風合いのある紙の質感と相まって、時に絵画のようにすら見える美しい佇まいの作品を堪能。その後は京橋に移動して、たかしまてつをさんの手帳絵&品々絵展へ。見ていて何だかほほえましく、でも時にはっとさせられる作品の数々。文具店の二階という展示空間そのものもすごくよかった。

そんなこんなで、四月の雪の中を駆けずり回った一日。今しか見られないものは、見られるなら、見ておくべきだと思う。

遠くを想う

先々週は5件、先週は7件、今週は8件。大学案件の取材ラッシュが、いよいよ佳境に突入してきた。今週の平日は木曜だけかろうじて空いていたので、みっちり原稿の執筆に使う予定だったのだが、ついさっき、そこも急な取材で埋まってしまった。原稿を書くのがなかなか追いつかない。翌朝に取材があるのに徹夜で書くわけにもいかないし。

机に向かっていて切羽詰まった気持になる時は、椅子の背もたれに身体を預けて、遠くのことを考える。澄んだ青い空。渇いた地面に咲く小さな花。風に揺れる黄金色の麦穂。懐かしい人たちの声。

「‥‥‥‥タカ! ずいぶんひさしぶりだねえ。しばらく来ないうちに、顔がなまっちろくなっちゃってるよ!」

僕には、もう一つの居場所がある。それは、とても恵まれた、幸せなことだと思う。

唐揚げの男

昨日は夕方から綱島のポイントウェザーで、「撮り・旅!」つながりのみなさんを中心にした、ゆるい飲み会。営業終了後の店内をお借りして、各自何か一品、食べ物か飲み物を持ち寄る形での宴だった。

先週は忙しすぎて、宴に何を持っていくか考える余裕もなかったので、行きしなに吉祥寺のアトレの食品売り場をうろうろしていると、こぢんまりとした唐揚げ屋さんを発見。「これが嫌いな人はまあそういないだろう」と思い、唐揚げを買うことに。宴には10人くらい集まりそうだったので、20個入りのセットを注文してみた。

すると、この唐揚げ、一個々々が思いのほかでかい。透明なプラスチックのふたの中に、みっちり唐揚げの詰まった大きなケースを渡される。それを手に持ってるビジュアルだけで、何か必要以上に浮かれた感じの人になってしまったのだが、さらに、まあ当たり前のことだけど、ものすごくうまそうな匂いがぷんぷんするのだ(苦笑)。

井の頭線と東横線、それなりにたくさん人が乗ってる中で、おなかのすく匂いを車内いっぱいに漂わせながら、大量の唐揚げが詰まったケースを膝の上に抱えていた、僕なのであった。