Category: Diary

再起動

急な打ち合わせが入り、夕方、赤坂へ。3時間近くみっちり話し合いをして、目下最大の懸案事項が、ようやく動き出した。

思い返せば、3月中旬からGW前半まで、平日はほぼすべて取材で埋まり、休みの日もひたすら原稿書きに追われるというきつい日々だったのだが、GWが明けてからは、嘘のようにぱったりと無風状態になった。前々から仕込まれている仕事はいくつもあったのだが、そのどれもが揃って一時停止に陥って、いきなりヒマになってしまったのだ。こういう激しい波があるから、フリーランスはつらい。

まあでも、そんな無風状態も終わり。今日打ち合わせた案件以外にも、いろいろ動き出しそうだし。ようやく再起動がかかった今、夏から秋に向けて、がんばらねば。

キャベツに先客

冷蔵庫から、実家から送られてきた春キャベツを取り出して、包丁で切ったら、なめくじが二匹出てきた。思わぬ先客。

人にもよるのかもしれないが、僕はこういう状況でなめくじや芋虫に遭遇しても、あんまりびっくりしない。速やかにご退場いただきはするが(笑)、悲鳴を上げたり、食欲をなくしたりとかは全然ない。今日もその後、キャベツ入りミートソースパスタをもりもりおいしくいただいた。

考えてみれば、真っ当なやり方で育てられたおいしい野菜に虫とかがある程度ついてくるのは、当然のことだと思う。逆に僕は、虫食いの跡一つない、つるつるぴかぴかした人工的な雰囲気の野菜がスーパーに並んでると、どんな薬使ってるんだ、とちょっと疑心暗鬼になったりする。だから近所のスーパーでお世話になるのも、もっぱら地場野菜コーナーだ。

野菜もなめくじも人間も、結局、自然の中に組み込まれた一要素でしかないんだよな。

新規会員

僕は普段からスーツを着るような職業ではないので、クリーニング店を利用するのは、年に一度、今くらいの時期に冬物のコートやセーターを持っていく時くらいだ。近所には何軒かクリーニング店があるけど、持っていく店はここ数年決まっている。

その店では新規会員になると、一年間有効の会員証をくれて、特典としてその初回のクリーニングを半額にしてくれる。で、一年後に会員証の有効期限が過ぎると、また一年間有効の会員証をくれて、特典の半額サービスをしてくれる。つまり僕の場合、年に一度、会員証の有効期限が過ぎた直後に冬物をクリーニングに出すようにすると、毎年常に半額で利用できる。これは僕が気付いたわけではなく、お店の人がわざわざ「そうした方がいいですよ」と入れ知恵してくれたのだが。

このシステム、ありがたいといえばありがたいけど、油断してると冬物をクリーニングに出すのがどんどん後にずれていくので、うっかり夏にならないように(苦笑)、気をつけねば。

安上がりな幸せ

酒が好きか嫌いかと聞かれれば、好きな方だと思うし、酒に強いか弱いかと聞かれれば、それなりに強い方だと思う。二十代の頃に比べれば酒量は減ったけど、淡々と飲み続けるだけなら、5時間でも6時間でも飲める。

じゃあ、酔っ払うのは好きかというと、正直、それはあんまり好きじゃない。

もともと、飲んでもほとんどテンションも性格も変わらないたち(だから学生の頃の飲み会では主に介抱役)というのもあるが、酔っ払ってストレスを発散するという飲み方は、どうも苦手なのだ。飲むなら、おいしいお酒をおいしくいただきたいなあと。だから、飲んだ翌日に二日酔いになったという記憶は、ここ数年まったくない。

毎日、風呂上りに350mlのサッポロ黒ラベルをひと缶、ぷしゅっとやれれば、僕は幸せだ。安上がりな幸せ(笑)。

空の向こうの悲しみに

暗い空の下、強い風が吹き荒れる不穏な天気。まだ5月だというのに、台風が近づいているらしい。

幸い、今日は特に外に出かける用事もなかったので、丸一日部屋に閉じこもって、地味に過ごす。昼にかまたまうどんを作り、コーヒーをいれ、夕方は実家から送られてきたそばを茹で、青梗菜のおひたしを作った。冷蔵庫にはまだ一本ビールがあるし、このまま引きこもって嵐をやり過ごせそうだ。

台風から温帯低気圧に崩れた嵐は、ぬるい感触の雨を窓に叩きつけている。ネパールでは今日、大きな余震が発生して、またたくさんの死傷者が出てしまったという。雨音を聞きながら、遠い空の向こうの悲しみに、思いを巡らす。何か、できることはあるだろうか。