Category: Diary

半信半疑

ほんの二日前まで、次の週末にインドに旅立てるのかどうかもわからないような状況だったのだが、事態がようやく動き出して、どうやら本当に旅立つことになりそうだ。僕自身のコントロールの範疇外の出来事なので、他人事ではないにしろ、正直、半信半疑なのだが。

というわけで今日は、半信半疑ながら、荷造りの準備を始めてみた。今回から使用するバッグを一新。メインはグレゴリーのスタッシュダッフル 45L、カメラバッグはロープロのプロタクティック 350AW。筆記具や書類を入れるのには、昔買ったイーグルクリークの小型ショルダーポーチを押入れから引っ張り出した。実際にある程度詰めてみると、寝袋や防寒着があるのでダッフルバッグはかなりパツパツだが、たぶん問題ないだろう。

願わくば、この荷物を、出発前に再びほどくはめになったりしませんように‥‥。何しろ前例があるので。ほんと、いまだに半信半疑なんだから。

それは本ではない

神戸連続児童殺傷事件の犯人が書いた本が、週間ベストセラーランキングで1位になったそうだ。版元は初版の10万部に加え、5万部を増刷。その一方、一部の書店では販売を中止する動きも増えているという。

この本については、出版社と著者が事前に遺族の了解を取っていなかったというその一点だけで、完全にアウトなので、内容の是非を論ずるに値しないと僕は考えている。出版社の社長がこの本についてどれだけそれっぽい社会的意義を並べ立てても、遺族の了解という絶対に外してはいけない手続きを確信犯的に外している事実に変わりはない。正直、反吐が出る。この本を書いた今では少年ではなくなった男にも、出版社の関係者にも、そして、遺族の了解を得ていないとわかっていながらこの本を買った人にも。

本は、人に寄り添い、支えるためのものだ。絶対に、傷ついた人の心をさらにえぐるようなものであってはならない。そんな本があるとしたら、それは本ではなく、紙クズ以下のものだ。

本を作る仕事に携わる者として、力を貸してくれるスタッフや書店員さんたち、そして読者に顔向けができないような本だけは、絶対に作らないようにしなければ、と思う。

心の準備

いつもなら、海外での長期取材の出発十日前ともなると、気持ちがそわそわ、わくわくして、準備のあれこれが気になり始めたりするのだが、今回は何だか、まだイマイチ気分がノッてこない。

現地で予定している取材や仕事のうち、自分が完全にイニシアチブを握れないいくつかの案件の行方が、いまだに不透明な状況だからかもしれない。昨日書いた件も含め、どれもこれも三カ月くらい前から準備を始めているのだが、なぜにそこまで、というくらい頓挫し続けている。自分の本作りで編集者として進行管理している時にはありえないような座礁っぷりだ。

ほんと、無事にすっきり船出できるようになるのだろうか。正直、途方にくれる。心の準備は、まだ整えられないままだ。

頭痛のタネ

先週末に書いた頭痛と体調不良は、書いたとおり翌朝にはけろっと治ってしまった。が、それとは別に、未だに「頭痛のタネ」になっているのは、来週末から出発する予定のインド取材だ。

今回のインド滞在では、その最初の2週間に、今年2月末から行く予定だったはずがスタッフの負傷のためにキャンセルされた取材が再度組み込まれている。この取材では僕は裏方スタッフの一人としてコーディネートの仕事をしているのだが、出発までにしておかなければならない事前手配が、未だに全然終わっていない。原因の9割くらいは、ぶっちゃけインド政府のせいなのだが‥‥。そうしたしわ寄せが今になって全部こっちに来て、出発までに準備を終えられるのか、そもそも出発できるのか、という、ばったばたの事態になっている。僕の一存では、動くに動けない状態なのだ。

まあ、7月中旬からはラダックで、個人の立場でのいくつかの取材やツアーガイドの仕事が始まるので、いずれにしてもインドに行くことは間違いないのだが、ほんと、早くいろいろ決めさせてほしい、というのが正直なところではある。やれやれ。

気圧と体調

今日は不調。朝から身体が重くてだるく、頭がぼんやりと痛い。連絡業務をすませた後、頭痛薬を飲んで、部屋のソファでおとなしく休む。

こういう感じで不調に陥る時は、だいたい年に1、2度あるのだが、原因がいまいちはっきりしない。世間では天気が悪くて気圧が下がると頭痛になったりするとも言われるが、僕の場合、たぶんそれは関係ない。だって、ラダックにいる時は、気圧なんて600ヘクトパスカル台だし(笑)。

明日にはたぶん、何事もなかったかのようにけろっと治っているだろう。やれやれ。