Category: Diary

カビとの戦い

海外取材で家をしばらく留守にする時、一番神経を使うのが、カビ対策。

今住んでいるのはマンションの一階なので、普通に暮らしていても革製品などをやられることがあるのだが、海外に出かけると、場合によっては数カ月も部屋を閉め切ったままにするので、何の対策もしないでいると、本当に恐ろしいことになる(汗)。なので、出発前にはベッドシーツなどをすべて洗濯し、除湿剤を各所にセットし、クローゼットは閉め切らず、靴や革製品はなるべく湿気の少なそうな広めの場所に置く。そうしたカビ防止策の準備にも、それなりに慣れてきたと思っていた。

しかし、今年の夏は手強かった。猛烈に暑い日々が続いた後、僕が帰国する頃から毎日のように雨。部屋に戻ってみるとむわっとした湿気がたまりにたまっていて、革ベルトが2本、枕カバーが1枚、それから今年初めまで使っていた古いカメラバッグの外側がカビにやられていた。ベルトはカビを落とした後にエタノールで除菌し、枕カバーもしっかり洗濯したが、カメラやレンズにはカビが大敵なので、カメラバッグはどうにもならない。廃棄するしかなさそうだ。

嗚呼、湿気の少ない部屋に引っ越したい(苦笑)。

自然の掟

zebra
10日間の南アフリカでの取材を終え、昨日の夜、日本に帰ってきた。

プレスツアー特有の窮屈さと時間のなさはあったものの、初めて訪れたアフリカ最南端の国での日々は、確かに得難い体験だった。特に旅の終盤、ピーランスバーグ国立公園で野生動物の姿を追いかけた二日間は、自分にとって良い経験になったと思う。

ジープで原野を走っている時、写真ではまともに撮れないほどはるか彼方を、ライオンの群れが獲物を追って全速力で駆けている姿を見た。別の場所では、ずっと以前に息絶えた後、ジャッカルやハイエナに肉も骨も食べ尽くされ、皮だけになったキリンの亡骸を見た。そこは動物園などではなく、命のやりとりが日々当たり前のように行われている自然の中なのだということ。そうした自然の掟が支配する中では、一人の人間は本当にちっぽけで無力な存在でしかないことを、身をもって感じた。

あの大陸の大地を、いつかまた、踏みしめる日が来るのかもしれない。

一時帰宅の終わり

先週インドから日本に戻ってきて、合計3社からの仕事の〆切をどうにかこうにかクリアし、ほっとしたのもつかの間、日曜からはまた旅に出る。南アフリカへのプレスツアー取材に10日間。あっという間に一時帰宅の期間が終わってしまった。

この間、大学案件の主任さんから「何だかもう、一年の半分くらいは海外で生活してるみたいな感じですね」というメールを受け取ったのだが、いやいやさすがにそこまでは、と今年の海外滞在日数を計算してみたら、10月からのタイ取材の分を含めると3カ月半に達することに気付いて、ちょっと愕然とした。半年なんてそんなまさか、みたいに言えるほどの差はない。

来年も仕事でインドとタイに行くことはほぼ確定しているし、個人的にはアラスカもまた組み込みたいと思っているので、日数的には今年と同じかそれ以上になるかもしれない。こうなってくると、日本での仕事の種類の割合とか、タイミングの調整とか、いろいろ見直した方がいい面も出てくる。何より、自分自身がどういう方向に進んでいきたいのか、もう一度ちゃんと考えた方がいいような気がしている。

ともあれ、まずは南アフリカへ。ライオンやチーターやワニのおやつにならないように気をつけます。帰国は9月16日(水)夜の予定です。では。

なぜかスニーカー

午前中、赤坂で打ち合わせ。来週末からの南アフリカ取材の件で、観光局の方からのブリーフィング。その後、依頼元の担当さんとランチがてら、記事にするネタを打ち合わせる。とりあえず、ワイルドな記事になるのは間違いない(笑)。

午後は目黒に移動し、10月のタイ取材の打ち合わせ。こちらは去年より1日だけ短くなるが、それでも油断できないスケジュールなのは変わらない。移動の連続なのでうっかり体調も崩せないし。勝手知った地域とはいえ、気を引き締めなければ。

その午後の打ち合わせで、結構大事な書類の束をたくさん受け取ったのだが、大判の封筒に入っていたので、そのままだと、大事なものだとわかっていても何かの拍子にうっかりなくしてしまいそうな気がした。で、渋谷あたりで何か入用なものを買って、その時に大きめの手提げ袋をもらって、それに書類を一緒に入れようと思いついた。

これはいいアイデアだなあと思ったのだが、それで選んだ買い物が、なぜかスニーカーだったという‥‥。そこまで大きな買い物をする必要もなかったのに。我ながらどうかと思う、ほんと。

つかのまの日本

昨日の朝、2カ月ぶりにインドから日本に戻ってきた。

今年のインド滞在は、大小いろんな仕事が入り乱れていて、あれやこれやとあたふたしてるうちに、いつのまにか終わっていたという印象。出発前には心配事がたくさんあったし、実際に渡航してからも、特にスピティでありとあらゆるトラブルに見舞われたのだが、最後の最後でツキに見放されずに、どうにか乗り切ることができた。そういう意味では、今年もソデチャン(ツイてる人)でよかったなあと思う。

で、ひさしぶりに日本に帰ってきたのはいいのだが、10日後には再び日本を離れることになってしまった。プレスツアーに同行しての取材で、南アフリカに10日間。そのツアーから戻ってきた後、10月初旬からは、毎年恒例のタイ取材に4週間。何が何だかわからないうちに、このまま2015年が終わってしまいそうな気配だ。

今も南アに出発する前にやらなければならない仕事が山積なのだが、とりあえず深呼吸でもして、目の前のものに一つずつ、確実に取り組んでいこう。