Category: Diary

インプット、アウトプット

昨日は、天王洲アイルで開催されている「国境なき子どもたち」の写真展へ。四者四様、それぞれの写真家の方々のまなざしとまっすぐな思いが伝わってきて、素直にじーんときた。京都から上京されていた吉田亮人さんにひさしぶりにお会いできたのも嬉しかった。

その後は青山に移動して、イッテンモノ展へ。ここでも、たかしまさんやまつばらさんにひさびさにお会いできた。個性的な作家のみなさんが手作りのイッテンモノを販売していて、ほんわかとした楽しい空間が居心地よかった。

強い思いと実力を併せ持った「伝える人」や「表現する人」のアウトプットを、こうした場に足を運んで受け止めるのは、本当に良いインプットになるなあ、とあらためて思った。自覚できる部分でも、無意識の部分でも、経験や刺激になることがたくさんある。だからこういう場に足を運ぶことを厭わないようにしなきゃな、と思う。

そういう意味では、展示やイベントだけじゃなく、本もちゃんと読まなければ。今、自分の部屋にある、買ったはいいものの手をつけられないでいる、本の山‥‥。よ、読まなきゃ(汗)。

薄暮の中を

昼の間にタイの写真のセレクトと現像を少し進め、午後の遅い時間に目黒まで出かけて打ち合わせ。東京に戻ってきてからというもの、仕事、仕事で、毎日がやたらせわしない。

打ち合わせ場所の喫茶店から外に出ると、太陽は姿を消し、空は淡い紫色に染まっていた。一日の中で、このほんのわずかな薄暮の時間、地面から影が消えてうっすらと夜が漂ってくる時間が、僕は好きだ。

ひんやりとした空気の中を、フリースベストのポケットに手を突っ込んで、ぶらぶらと恵比寿のあたりまで歩く。温かいラーメンが、すきっ腹にしみる季節になってきた。

本をつくる仕事

午後、銀座で打ち合わせ。タイに行ってる間に依頼を受けた、初めて組むクライアントとの仕事。「想像してたのと全然印象が違う‥‥」「もっと探検家みたいな、ごつい人かと思ってました‥‥」と言われるのも、今年だけで4度目か5度目。もうすっかり慣れた(笑)。

今度の仕事は、一応インタビュー原稿も書くけれど、基本的には編集者としての仕事。自分の名前を出して文章を書いたり写真を撮ったりするのと違って、編集者は裏方に徹するべき立場。そういうポジジョン、僕は嫌いじゃないというか、むしろとても性に合う。本づくりの根っこの部分に関われるのが楽しいのだ。

僕の職業について、初対面の人からよく「で、結局、何がメインなんですか? ライター? 編集者? それともフォトグラファー?」と訊かれるのだが、一番フィットするのは「本をつくる仕事です」という答えだと思う。何かの分野で能力値や世間からの評価を高めることには、正直あまり興味が湧かない。あの手この手を弄しながら目指す本を作り上げられれば、僕はそれで十分だ。

気温差

昨日の夜は10時間くらい、たっぷりと寝た。目が覚めると、外は冷たい雨。やれやれと思いながら、傘をさして、昼に食べるパンを買いに行く。寒い。気温は12、3℃くらいだろうか。一昨日までのタイとの気温差、20℃以上。

毎年のことながら、タイはとにかく暑かった。10月は乾季に入りはじめるので、空気は少しカラッとしているのだが、それでも昼の間、ぎらぎらと太陽が照りつける中をカメラバッグを担いで歩き回るのは、かなりしんどい。地元の人たちはみんな日陰で昼寝とかしてるのに(笑)。4週間の間、ずっとTシャツと短パンとサンダル。毎日毎晩だくだくに汗をかき、身体中の汗腺は開ききってザルみたいになってたと思う。

そんな状態で、いきなりこの気温差。僕的には、もうすっかり冬ってことで身構えようと思う。風邪をひかないようにせねば。

長い夏の終わり

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約4週間のタイ取材を終え、今朝、東京に戻ってきた。

洗濯機を回しつつ部屋中に掃除機をかけ、荷物を片付けながら、合間に写真のデータをバックアップしたり。頭はぼーっとしているが、そんなに眠いわけでもない。とりあえず、ほっとしてるというのが正直なところ。スピティ、ラダック、南アフリカ、そしてタイ。6月下旬からずっと続いていた旅から旅への日々、長い長い夏が、ようやく終わったような気がしているから。

前から予定していた仕事もあれば、旅の間に新しく入ってきた仕事もあるので、なかなかゆっくり休むわけにもいかないけど、まあ、がんばります。

上の写真は、泰緬鉄道のタムクラセー桟道橋(旧称アルヒル桟道橋)にて。