Category: Diary

トモダチ

いつもあちこち取材に飛び回ってるというイメージがあるからか、僕のことを交友関係の広い人間だと思ってる人が結構多い。実際は全然そんなことはなく、友達を誘ってどこかに遊びに行ったりとか、飲み会を企画したりとかは、まったくやらない。人付き合いが苦手というわけではないけれど、それ以上に、一人でぼんやり過ごしてる時間の方が大好きだ(笑)。

友達って、そもそもどういう存在なんだろう、と思う。人間、いろいろ調子のいい時には、何もしなくても周囲にたくさん人が集まってくる。でも、調子ががくんと落ちた時、つらい苦境に立たされた時、気兼ねせずに弱音を吐ける相手はその中に何人いるだろうか。何百人も周りに集まってくる人気者でいるより、弱音を吐ける友達が一人でもいてくれる方が、僕にはありがたい。

自分のことを友達だと思ってくれる人がいるなら、その人にとってそういう友達であるように心がけたい、と思う。

いってらっしゃい

昨日の夕方、三鷹南口にある理髪店へ。1カ月ぶりの散髪。

この理髪店には結構昔から、1、2カ月に一度くらいお世話になっているのだが、数年前から「仕事でしょっちゅう海外に、しかも結構エクストリームなところに行ってる人」という認識をされるようになった。そりゃそうだ。しばらく顔を見せないと思ったら、日焼けして頰のこけた顔とぼっさぼさの頭で現れるのだから。

「この間はどこに行ってたんでしたっけ? アフリカ?」
「そうです。ライオンとお近づきになってきました」
「ははは。今日はどうします? 涼しくなってきたから長めに残しときます?」
「いえ、来週から1カ月ほどタイに行くので‥‥夏仕様で短くしてください」
「また行くんですか。ずっと日本にいないですねえ」

お会計を終えて店を出る時、「いってらっしゃい!」と後ろから声をかけてもらった。いってきます、そろそろ。

歌舞伎揚とぼんち揚

僕には、主に晩酌の時間を軸に、時折何の脈絡もないマイブームが訪れる。今のマイブームは、歌舞伎揚である。

僕がよく食べているのは、天乃屋(というか歌舞伎揚という商品を作っているのがこの会社)のぷち歌舞伎揚、食べきりサイズ。スーパーやコンビニなど、割とどこでも手に入る。味はまあ、何というか、歌舞伎揚なのだが(笑)、最近これをつまみにビールを飲むのが、妙にしっくりくる。カロリー的にやばいであろうことは承知の上で。

でも、岡山に住んでいた子供の頃は、歌舞伎揚は見たこともなく、代わりに食べていたのはぼんち揚だった。調べてみると、関東は歌舞伎揚、関西はぼんち揚が、それぞれ圧倒的なシェアを占めているそうだ。どちらも形はかなり似ているけれど、食べ比べてみると、微妙な味の違いはあるらしい。

そんなわけで、今宵も高カロリーなつまみでビールを飲んでしまった。さすがにやばいなこれは。

そういえば

この週末は、のんびり過ごそうと思っていた。昨日はナマステ・インディアにちょこっと顔を出し、リトスタで飲んで、家に着いたらソファで寝落ち。今日は特に予定も入れず、家でだらだらするつもりでいた。

しかし、夕方頃になって、はたと気づいてしまった。そういえば、この夏、ラダックで出席して撮影した現地の結婚式の写真、送ってくれと言われてたのに、すっかり忘れてた‥‥ということに。次から次に降りかかる〆切やら、南ア取材やらに追いまくられてるうちに、頭の中からすっぽり抜けてしまっていたらしい。

で、さっきまで、ひーこら言いながらセレクトと現像をしてたという‥‥。ゴンパサルレ(ごめんなさい)、とラダックの方角に向かって謝ってみる。

旅の足音

冷たい雨の一日。夏はもう、すっかり終わってしまったようだ。

終日、家で仕事。超特急で書いて納品した南アフリカの取材記事は、特に大きな問題もなさそうで、ほっとした。たぶん来月かもうちょっと先に、某誌Webサイトに短期連載で載る予定。今日は再びタイ取材の準備に取りかかる。現地の関係者と連絡を取ったり、取材スケジュールを細かくいじったり、グラビアのレイアウトラフを考えたり‥‥。

次の旅の足音が、ぱたぱたと近づいている。この時期のタイ取材は今年で3度目だから、とりたててわくわくというわけでも、さりとて億劫というわけでもないけれど、日々休みなく捌かなければならないノルマの膨大さを考えると、毎度のことながら茫然としてしまう。取材への集中力だけでなく、体調管理や、旅をする中での安全管理にも気を抜けない。いつのまにか、そういう日々を送ることが僕の生業になってしまったようだ。

旅の足音を聞きながら、ふうっと息をついて、キーボードを叩く。