自宅のマンションのエアコンを、新しいものに交換した。
これまで使っていたエアコンは、かれこれ十数年前からのもので、壊れてはいないがそれなりに老朽化していて、そろそろやばいのでは……と思っていた。災害級の酷暑が続く夏のさなかに、急にエアコンがご臨終になってしまったら、たまったものではない。同じような需要が立て込んでるだろうからすぐには交換できないだろうし、待つ間はどこで暮らせばいいのやら。なので、家族で相談して、壊れる前に先んじて新品に入れ替えてしまおう、と決めた次第。
依頼した設備交換サービスは、古いエアコンの型番や設置状況を写真に撮って送るだけで、見積もりを出して設置のスケジュールを決めてくれる。対面で対応する必要があるのは、担当のエンジニアの方が来る交換作業当日(つまり今日)だけ。作業完了後に支払いをすればすべて完結。交換作業自体も一時間半くらいでさくっと終わったので、ほっとした。
使いはじめた新しいエアコンは……効く。冷房、むっちゃ効く。部屋の中が底冷えしてくるくらいに。とりあえず、暑さ対策はこれで万全だが、今度はうっかり寝冷えして風邪をひいたりしないようにせねば。
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楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』読了。大食らいで奔放な日本人作家、千鶴子と、完璧で謎めいた台湾人通訳、千鶴の、一年にわたる昭和初期の台湾での日々。二人の会話を主体にした文体は、ラノベを思わせる軽やかな語り口だが、随所に当時の台湾の生活文化が緻密に描かれていて、特に台湾各地の食べ物の描写は、読んでいて本当におなかが空く(笑)。
統治する側とされる側の越えられない溝、ひたひたと迫り来る戦争、当時の女性たちの不遇な立場など、物語の根底にあるテーマはずしりと重い。それらはある意味、今のような時代にこそ、あらためて考えてみるべきテーマでもある。台湾を再訪する前にこの本を読むことができて、よかった。