
ファム・ツアーの一員として訪れたバングラデシュでの旅の様子を、とりあえずかいつまんで。旅の始まりは、渋滞でごったがえす首都ダッカを後にして訪れた、タンガイルという町の外れにある村で。村の少年たちがちょっとはにかみながら近づいてきた。

ツアーの一行をもてなすため、バパピタという米粉とココナツとナツメヤシの砂糖で作ったお菓子を作る女性。ふわふわした素朴な味で、おいしかった。

石でできた独楽のような形のろくろで器を作る実演をしている老人。その様子をまじまじと覗き込んでる子供たちの表情が何だかおかしかった。

早朝の霧にけぶるプティヤの町。この時期のバングラデシュは乾季で過ごしやすい気候のはずだったのだが、旅の前半はあいにくの雨模様の日々が続いた。

プティヤの町で、弁当箱を手に颯爽と歩いていた男の子。きりっ。

坊主頭にマフラーを巻いていたプティヤの男の子。なんだかお洒落に見えなくもない。

インドではどんどん数が減ってるリキシャも、バングラデシュでは未だに重要な交通手段。この、枝のように細い手足の老人たちの身体のどこに、客を乗せた重いリキシャをこぐ力が宿っているのだろう。

クシュティヤという町の近くで、とある学校を訪れた。校庭でサッカーをして遊んでた生徒たちが、僕に気づいていっせいに近寄ってきた。この後、ちょっと撮影で調子に乗って、全校生徒のテンションをあげすぎてしまい、再びバスに乗るのも大変なほどの大騒ぎになってしまった。

クシュティヤの町は、バウルと呼ばれる吟遊詩人の中でも聖人として崇められている、フォキル・ラロン・シャハゆかりの場所として知られている。僕たちもバウルの人々の歌を聴く機会を得た。ステージの奥でちょっと緊張の面持ちで出番を待つ、小さな歌姫。

ステージ上で熱唱するバウルの女性。彼らの歌には、何というか‥‥想像以上にぞくぞくと、聴く者の血を沸き立たせる何かがあるように感じた。また聴いてみたい、と強く思った。

バングラデシュの南西部に広がる世界最大のマングローブ林、シュンドルボン国立公園。ユネスコの世界自然遺産にも登録されている、希少な自然が残る場所だ。

鬱蒼と茂るマングローブの森。泥の中から、マングローブ林特有の呼吸根が無数に突き出している。

このあたりでは、飼いならしたカワウソを使って小魚を網の中に追い込むカワウソ漁をしている漁師たちがいる。本当にそれで漁の効率がよくなるのかどうかは、正直わからない。

ボートの上で、銃を手に周囲を見回すガードマン。シュンドルボンは、ベンガル・タイガーの生息地でもある。数は少ないとはいえ、油断はならない。

シュンドルボン国立公園内には町などはいっさいなく、十数室の船室を持つ船の上で寝泊まりすることになる。その船の上で出された食事は、素揚げの魚や海老のカレーなど、バングラデシュの他のどのホテルで食べた食事よりもおいしかった。
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