Month: June 2013

雨やどり

午後、夕飯を作るのに足りない食材を買いに、近所のスーパーへ。会計を終えて外に出ようとしたら、空は真っ暗、いきなりのどしゃ降り。

いったん小止みになりかけたところで家まで帰りかけたが、途中でまた雨が激しくなった。小さな商店街のアーケードの下で、しばらくの間、雨やどり。雨はさらに強さを増し、アスファルトの表面を雨水が川のように流れ、しぶきがはじける。軒先に干しておいた洗濯物が心配になるが、この雨ではどうしようもない。

目の前の道路を、背中を丸めて自転車で猛スピードで突っ切っていく人や、すっかりあきらめきって、傘もささずにずぶぬれで歩いていく女子中学生二人や、いろんな人が行き来していく。僕の隣で同じように雨やどりしていた若い母子も、意を決したように小さな傘をさして雨の中に出て行った。

雨やどり。何もせず、ただ降りしきる雨を眺める時間。でも、これは無駄な時間だろうか。もしかすると、日々の中で忘れてしまいがちな、穏やかな気持を思い出すことのできる時間なのかもしれない。雨の匂いをかぎながら、ぼんやりとそんなことを思った。

いつのまにか

朝からたくさんのメールが着信。今週金曜に渋谷で開催するトークイベント関係の連絡や、まったく新規のクライアントからの仕事の打診とか。それに返事を書いたり、必要な修正作業をしたり、資料を用意したり、という感じで、慌ただしく時が過ぎていった。

文字通り死ぬほど忙しかった四月頃に比べて、先月と今月は正直、仕事はかなりヒマ。本当はこの時期に新企画の本の準備作業をやっておきたかったので空け気味にしておいたのだが、版元での検討作業がさっぱり進んでくれないので、待ちぼうけを食らってしまった。残念。

そうは言っても、このまま遊び続けているほどいいご身分でもない。この夏と秋には、それぞれ別の場所で一カ月ほどの取材を行うし、秋以降に作業を始めたい別の本の企画もある。他にも新しいクライアントの案件とか、まあ、いろいろ。たぶん、いつのまにか、気がついたらすっかり忙しくなってるのだろう。

その前に、目前に迫った大事なタスクをしっかりやり遂げねば、だな。

そば屋で飲む

この間の金曜日は、夕方に知人のデザイナーさんと打ち合わせ。終わった後、ちょっと飲もうということになり、西麻布のとあるそば屋に連れていってもらう。

蒸し暑い日だったので、とりあえずビール。よく冷えた小さめのグラスでちびちびと。コハダの酢締め、小アユの唐揚げ、そら豆など、夏らしい料理をつつく。二杯目から冷酒に切り替え、これまたちびちびと。最後は温かい具沢山のつけ汁の田舎そば。

こんな風にしてそば屋でちびちび飲むというのは、いい年の大人の特権なのかも、と思う。少なくとも、自分が二十代の頃はそば屋で飲むという発想はなかったし、実行してたとしても似合わなかっただろう。まあ、それだけおっさんになったということか。

これで、昼間からそば屋で冷酒を飲んだりすると、さらに背徳感が増してうまいんだよな(笑)。

スライドを作る

モンベル渋谷店で開催するトークイベントまで、あと一週間。本番でスクリーンに映すスライドデータの制作に取り組んでいる。

意外に思われるかもしれないが、編集者として今までやってきた中で、パワポの類を使ってスライドで企画のプレゼンなどをしたことは、一度もない。仕事の性格上、大人数を前にスライドを使う必要がなく、数枚の紙にプリントアウトした企画書があればそれが一番だった。だから、スライド制作用のソフト、MacでいえばKeynoteなどは、あまり使い慣れてはいない。

個人的には、大勢の人に自分の写真などを見せるスライドには、余計なエフェクトや動きの演出は必要ないと思っている。そういう演出は伝えたいことの本質ではないし、お客さんも期待していない。それに、何しろ使い慣れていないから、往々にして間の悪い演出になってしまうし(笑)。

さて、当日までに、きりきり準備せんと。

甥っ子のクイズ

夜、岡山の妹の家から電話。最初に話してきたのは、甥っ子。

最近の甥っ子には、クイズブームが到来しているらしい。周囲の人に対して、やたらめったらクイズを出してるのだとか。甥っ子のクイズは、基本的に三択形式。で、(1)(2)(3)のうち、(1)でまず正解を言ってしまう。そして(2)で「(2)は、(2)は、え〜っと‥‥」となってしまうので、まあ、クイズにならないことがほとんどなのだそうだ(笑)。

いろいろがんばれ、甥っ子。