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試写室で

昼、東銀座にある松竹本社の試写室へ。写真家の石川梵さんが作ったドキュメンタリー映画「世界でいちばん美しい村」の試写を拝見する。

2015年にネパールを襲った大震災で壊滅的な打撃を受けた山間部の村、ラプラック。その村の人々を、足掛け1年以上の歳月を費やして撮影された映像には、悲しみと、美しさと、微笑と、目には見えない何かの力がみなぎっているように感じられた。撮影が進むにつれ、撮り手である石川さんの気持が村の人たちに近づいていくのが、映像を見ていてもわかる。感情移入とかではないのだけれど、目の前の人や風景に、そっと寄り添うような。だから、映画を観る人の気持も、しぜんとそこに近づいていく。

自分も一人の書き手として、そして撮り手として、読者にそう感じてもらえるような本を作りたい。まだまだだけど。良い勉強になった。

ネパールで地震

今日も穏やかな日和。ほんのちょっと仕事をした後、何をするでもなく部屋でまったり過ごしてたら、ネパールで大きな地震が起こったとの知らせ。歴史的建築物を含む多数の建物が倒壊し、大勢の死者が出ているらしい。エベレストなどの山に入っている登山隊にも雪崩で死者が出ているようだ。

チベットやブータン、ラダックと同じ文化圏にあるヒマラヤの国ということで、僕の知り合いにもネパールに縁のある人が多いのだが、その人たちの心情を考えると、何とも言えない気持になる。自分にとってかけがえのない土地が痛めつけられ、大切な人々が苦しむというのは、つらい。僕も、2010年のラダックの土石流災害の時に同じような思いを味わったから、その気持は痛いほどわかる。

今はただ、救助活動やその後のサポートが少しでもうまくいくように祈りつつ、自分たちにできることを探すしかない。