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「手際良さ」の正体

二人暮らしの晩飯の支度を主に担当するようになって、自炊の頻度が上がったからか、最近、料理の手際が少し良くなった、ような気がしている。

「ような気がしている」というのは、別に包丁さばきやフライパンさばきが上達したわけではないと思うから。ただ、飯炊き、主菜、副菜、汁物など、それぞれの準備をある程度同時進行で進めて、最終的に全部の料理をほぼ同時に食卓に並べられるようにはなった。並行して合間に洗い物も片付けたりして。

そんなことを考えていたら、「これって、雑誌の編集作業とほぼ同じじゃね?」ということにはたと気づいた。特集や連載など、いろんな担当ページの制作の進行管理をして、校了日までにぴしっと全ページ揃える、みたいな。それだ。完全に一致。少なくとも僕の中では(笑)。

編集者という仕事は、特に何かのスペシャリストになることが必須というわけではない。餅は餅屋というか、文章はライターに、写真はカメラマンに、イラストはイラストレーターに、デザインはデザイナーにお任せすればいい。ただ、最初にどういう青写真を描いて、必要な仕事を誰にどう割り振り、それぞれの作業をどうコントロールして、最終的な仕上がり目標にどこまで近づけられるか。それは編集者の果たすべき仕事なのだろうと思う。

話を戻すと、料理の手際が良くなったとか、自分はやっぱりまだまだそんなこと全然言えるレベルじゃない、ってことです。

僕のコーヒー道具

昨日、コーヒー豆の保存用のキャニスターを新調した。200グラムくらいの豆を入れておけるものがほしかったので、以前から目をつけていた、三鷹の横森珈琲の白い珈琲缶を。今まで使っていたのは、東急ハンズで買ったガラス製のキャニスターだったのだが、これは確か20年近く前、僕が自分の家でコーヒーをいれる習慣を始めた時から使っていたものだった。これ以外のコーヒー道具は今までにすべて買い替えているから、最古参の選手の交代ということになる。

今回買った白い珈琲缶以外で、今、僕が家でコーヒーをいれる時に使っている道具は、こんなラインナップ。

・コーヒーミル:カリタのセラミックミルC-90。セラミック製の臼歯式で、コンパクトで頑丈で、この値段。申し分ない。これの前はイキがってザッセンハウスの手挽きミルを使っていたけど、コーヒーは毎日いれるものだから、手挽きだとどうしても億劫になる。コーヒー豆の特徴や焙煎の度合いに応じて、挽き加減をこまめに調整できる機能のある電動ミルの方がいい。挽き加減の違いだけで、コーヒーの仕上がりは大きく変わる。ちなみに、コーヒーを豆ではなく粉で買ってくるのは、味の劣化が恐ろしく早いので、まったくおすすめできない。

・ドリッパーとサーバー:コーノ式の名門ドリッパーセット2人用ウッドハンドル仕様。最初に使っていたのも同じコーノ式のプラスチックハンドル仕様だったが、長年使っているうちにかなり傷んでくたびれたので、ウッドハンドルに買い替えた。木製の方が味があるし、手触りもいい。フィルターペーパーもコーノ式専用のもの。他のメーカーのドリッパーでも、そこまで大きな味の差は出ないと思う。要は、湯を注ぐ時にコーヒーの粉のふくらみ具合に合わせて、いれる人間が注ぎ加減をほどよく調整できるかどうか、だ。

・ドリップポット:タカヒロのコーヒードリップポット0.9L。最初は月兎印のスリムポットだったのだが、コーヒー抽出用のポットの方が思い通りの加減でお湯を注げて、仕上がり具合もかなり変わってくる。やかんでどばっとお湯をかけたりするのは論外。ちなみに僕は、ドリップポットに水を入れて直火にかけたりはしない。いったんやかん(昔も今も柳宗理のやかんが最高である)で湯を沸かしてから、ドリップポットに移す。そうするとお湯が、コーヒーをいれるのにちょうどいい温度になる。

・マグカップ:イッタラのオリゴのオレンジと、BIRDS’ WORDSのパターンドカップのコバルトブルーを交互に。オリゴは見た目がとても鮮やかでスマートで、気分がアガる。BIRDS’ WORDSのマグは、表面の模様の凹凸がしっくり手のひらになじむので使いやすい。仕事机でコーヒーを飲む時は、アカシアの木のぽっくりしたトレーにマグカップとコーヒーの入ったコーノ式のサーバーを載せて運び、おかわりしながら、たっぷり飲む。ちなみに来客にコーヒーを出す時は、イッタラのティーマのカップ&ソーサーの出番だ。今は廃番になった、小ぶりのサイズのやつ。

……と、まあ、こんな感じ。春から新しい生活を始めた人とかに、参考にしてもらえるだろうか。自分の家でコーヒーをいれるようになると、楽しいですよ、ほんとに。

カレーはいつでも

毎年、インドで長逗留した後に帰国すると、「しばらくはカレーとか食べたくないんじゃないですか?」という意味のことを割とよく言われる。たいていは「そうですね〜、しばらくはノーサンキューですね(笑)」みたいな感じで軽く返すのだが、実のところ、インドに長い間いた後でも、僕はカレー味の食べ物が嫌になるということはない。

帰国直後は、インドではほぼ食べられない牛肉とか、ラーメンとか、しばらくご無沙汰していたものを優先して食べたりはするが、カレーはカレーで目の前に出されたら、まったく抵抗感なく食べられる。日本のカレー屋さんのカレーは、本場仕様のものから個性的なものまで、日本人向けにきめ細かくアレンジされている場合が多いので、現地の食堂で食べる味とはかなり違うと思うし。

家にいる時、おひるに冷凍ごはんをレンチンして、無印良品のレトルトカレーをかけて食べることが割と多いのだが、気がつくと3日連続くらいでおひるにカレーを食べ続けていることもある。そんなわけで、カレーはいつでも、ウェルカムである。

味噌汁の習慣

一人暮らしから二人暮らしに移行して、いろんなことが変わった。たとえば、家で味噌汁を作って飲むのが普通になったこととか。

一人暮らしをしていた頃は、味噌汁はフリーズドライとかの即席のやつですませていた。というのも、味噌汁は一人分だけ作ろうとするとなかなか難しいし、材料も結構無駄にしてしまう。二人暮らしに移行した今は、材料を無駄にせずにいい塩梅で作れるようになったので、晩飯を自炊する時はたいてい味噌汁も用意するようになった。

味噌汁のだしは、お手軽にだしパックで。個人的に気に入っている味噌汁の具は、長ネギと油揚げ。味噌には今のところ特にこだわりはないのだが、そのうちこだわりはじめるかもしれない(笑)。まあ、手間と懐具合に無理のない範囲で。

それにしても、自分の人生に味噌汁の自炊が割り込んでくるようになるとは、想像もしていなかった。

カレーの匂い

先週末の連休の時、街では四方八方からクリスマスソングが流れ、あちこちでサンタ帽をかぶった人がケーキやシュトーレンやチキンなんかを売っていたけれど、今週はすっかり入れ替わって、年の瀬のせわしなさがひたひたと押し寄せてきている。一週間後には、元旦か。やれやれ。

昨日の夜は、カレーを煮た。うちでの定番、ジャワカレー辛口。ストウブの鍋でタマネギのみじん切りを15分ほど炒め、豚バラの角切りとニンジンとジャガイモを加えて炒め、分量よりやや少なめの水を加えて、弱火でコトコト20分。いったん火を止めてルウを溶かし、再び弱火で時々かき混ぜながら10〜15分。おいしくできた。

カレーを作った後、家の中にカレーの匂いがしばらく漂うのが、なんとなく好きだ。自分の家で、普通のカレーをごく当たり前に作って食べられることの、幸せというにはおおげさだけど、ありがたさみたいなものを感じる。こういう何気ないものを大事にしていきたいなあ、と最近よく思う。