なぜか二冊も

昨年来のコロナ禍で、ずいぶん長いこと、海外に行けていない。去年の年明けに五日間ほど台湾に行って以来、ずっとだ。ラダックにも、アラスカにも。これから先、いつからまた行けるようになるのか、その見通しもまだつかない。

これだけ長い間、日本に釘付けにされていると、本やら何やらを作るためのアイデアも、さすがに枯渇してきそうだ。実際、今年六月に『インドの奥のヒマラヤへ ラダックを旅した十年間』を上梓した時は、「はいっ、もうこれですっからかん。ネタのストック、もう何にもなし!」という気分で、すぐには次の手を考えることさえできなかった。

ところが今は、なぜか二冊分もの企画を、同時進行で検討しているのだから、わからないものだ。

一冊は、以前から考えていた企画を具体的なロードマップに載せて、形にする方向で調整しているところ。もう一冊は、ほんの数日前にふと思い浮かんだアイデアが、みるみるうちに具体的な形となって固まりはじめているところ。一方はラダックについての本だが、もう一方は、大半がラダック以外の話についての本だ。で、どちらの企画も、出版社との相談を始めている。

実現できるといいなあ。できれば、どちらの本も。そうなると、これからまたしばらく、せわしない日々が続きそうだけど。

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