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Tromso, Night and Day

「山本高樹のノルウェー・トロムソ取材レポート」

tromso_bepal小学館のアウトドア雑誌「BE-PAL」のWebサイト上で、先日プレスツアーで訪れたノルウェー北部の街トロムソについてのフォトレポートの短期連載を開始しました。全6回の予定で、トロムソの街の紹介のほか、郊外での犬ぞり体験や、オーロラの撮影の模様などを写真とともにお伝えしていければと思っています。北極圏の街の様子について興味のある方は、ご覧になってみていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

ばったばた

終日、部屋で仕事。先日のノルウェー取材の原稿の執筆。

プロットを決め、写真を選んでフォトショで調整し、原稿を書き、推敲し、写真とのマッチングを確認し‥‥。金曜からはしばらくインドに行くので、それまでにできるだけ進めておかなきゃならない。インドの仕事の方も、スケジュールや予算のチェック、空港までの足や携行品保険の手配、現地の状況の確認、荷造りの準備など、やることは山ほどある。もちろん、それ以外の仕事だって気がかりだし‥‥。

なんつーかもう、ばったばたすぎて、いろいろやばい。ほっとひと息つけるのは、いつの日か。

世界一物価の高い国

今回のトロムソ取材はプレスツアーに参加する形だったので、自分自身の財布を開けてお金を払う場面はあまりなかった。それでも、スケジュールの都合で各自で店を選んで食事をしなければならなかった場合が一度あったし、街の中でいろんな店を取材していると、世界一とも言われるノルウェーの物価の高さをひしひしと感じた。

たとえば、レストランで中ジョッキくらいの地ビールを注文すると、1杯が約1500円。同じくレストランでハンバーガーセットを注文すると、3000円近くになる。バーガーキングなどファストフードではやや安くなるが、それでも高い。いわゆる「ビッグマック指数」の最新ランキングでもノルウェーはトップで、日本の倍以上だそうだ。

では、セブンイレブン(トロムソ空港のそれは一説によると世界最北のセブンイレブンらしい)などでサンドイッチやお菓子、ジュースを買えばしのげるかというと、それらもべらぼうに高い。むしろ、ジャンクフードにその値段を払うくらいなら、ちょっと上乗せして店でまともな食事をした方がコスパがいいくらい。つまり、旅行者にとっては、どうにも節約のしようがない国なのである。

ペットボトルの水を買うのにも躊躇するくらいの物価高には、正直ほとほと参ったが、そんな僕たちを救ってくれたと言っても過言ではなかったのが、ホテルのロビーに設置されていた、コーヒーディスペンサー。宿泊客は無料で何杯でも飲めた。あのディスペンサーがなかったら、ほんと、どうなっていただろう(苦笑)。

以前、ラジオに出た時に松任谷正隆さんにも言われたけれど、僕の旅に足かせになるものがあるとすれば、それは間違いなくお金だ。ノルウェーの物価は、僕にとってはキビシイ試練だった。

北極圏からの帰還

Tromso
今日の昼、ノルウェーのトロムソからヘルシンキ経由で東京に戻ってきた。

トロムソでの数日間は、思っていたよりもハードだった。毎日、朝早くからいろんな取材をしなければならなかったし、夕方からはオーロラの撮影に出かけ、すっかり冷え切った身体で宿の部屋に戻るのは夜半過ぎだった。それでも充実した気分で乗り切ることができたのは、生まれて初めて訪れる国や街に対する好奇心と、これ以上ないほど美しい姿を大盤振る舞いで見せてくれたオーロラのおかげだったかもしれない。

写真は、この地域の先住民族サーミ人の親子と、彼らにとって大切な存在のトナカイ。今回の旅の模様は、近いうちに某誌サイト上でお届けします。