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1000エントリー目のリニューアル

一昨日くらいから、ふと、このブログのデザインをリニューアルしてみようかと思いはじめた。2010年にWordPressのデフォルトテーマのTwenty Tenをカスタマイズして使いはじめて以来、かれこれ4年近くになるわけで、ちょっと飽きてきたのと、スマートフォンやタブレットに最適化した表示にできないのがずっと気になっていたのだ。

で、たぶん2年ぶりくらいにMAMPを起動して、土台にするのに適当なテーマを探しはじめた。最初はいくつかあるWordPressのデフォルトテーマのどれかをまたカスタマイズして使おうかと思っていたのだが、どれもまともに仕上げるにはかなり手間がかかりそうで、メンドクサイなあと思ってたところ、ひょっこりよさげなテーマを発見。Mathesonというテーマなのだが、とてもシンプルな見た目で、どんな画面でも柔軟に可変表示できるレスポンシブデザインになっている。試しにローカル環境で動かしてみても、日本語表示などに特に問題はない。無料版でもよかったのだが、各部のカスタマイズやフッタ部分のウィジェットの必要性から、今回は思い切って有料版を導入した。

実際のリニューアル作業は、本当に、あっという間に完了した。テーマをインストールして管理画面からポチポチと設定を選ぶだけ。カスタマイズしたとすれば、本文の日本語表示や段落間を調整するCSSを追記したくらいか。それも管理画面のカスタムCSSという項目から追加できるので、子テーマを作るなどというわずらわしい作業も必要ない。凝った造りに見えるPortfolioのフォトギャラリーも、Jetpackと組み合わせれば一瞬で作れる。つくづく便利な世の中になったものだ。

そんなこんなで、リニューアルについてエントリーを書こうとしたら、なんと、これがちょうど1000エントリー目。別に狙ったわけでも何でもないのだが、文字通り、節目でのリニューアルと相成った。これからも、日々の割とどうでもいいことから、たまにそんなにどうでもよくないことまで、つらつらと書いていくつもり。どうぞよろしく。

本とブログの間を埋めるもの

最近考えていることを、まとまりのないまま、つらつらと書いてみる。

僕は、文章を書いたり写真を撮ったりして、それで本を作って世に送り出すことを仕事にしている。本以外では、ブログやSNSなどを使ったWeb上での情報発信もしている。僕の場合、本づくりとブログでの情報発信はまったく異質のもので、自分の中でもはっきりと区別している。ブログは、その時々の伝えたい情報や思うことを、わかりやすい形でタイミングよく発信していくためのもの。本は、自分が伝えたいことをきちんと突き詰め、徹底的に作り込んでいって、情報としても、モノとしても、ベストの形に仕上げ、ずっと後々まで残していくためのもの。そもそも、果たすべき役割がまったく違うのだ。

ただ、最近思うのは、この二つ以外の選択肢もあるんじゃないかな? ということ。ブログの気軽さと、本のモノとしてのよさとを併せ持ち、両者の間を埋めるような‥‥。最近、次第に注目されつつあるZINEやリトルプレスなどがそれに当たるのかもしれない。それで儲かるとはまったく思わないけれど、少なくとも赤字にならないような形で、ブログでも本でもない形の情報発信をすることの可能性は、検討する価値がある。実際、著名なフォトグラファーでもそうした取り組みをしている人はいるし。

一冊の本を仕上げるには、テーマによっては膨大な時間と手間がかかる。でも、その途上であっても、ブログ以外のきちんとまとまった形で情報を発信していくことはできる。来年以降の旅にまつわるプロジェクトは、もしかすると、そういう形になるかもしれない。

怠惰なるままに

僕は基本的に、一日一回のペースでこのブログを更新するようにしよう、と決めている。別に何か目的があるわけではなく、強いて言えば、物書きという仕事上、文章を書く時の感覚を維持しておきたいから、くらいだろうか。

ご存じの通り、ブログの内容は節操がなく(苦笑)、人から見れば、ものすごくどうでもいいことを書いていることも多々ある。少なくともこのブログでは、読む人に常に何かしらの価値を提供しようと意気込んではいないから、その辺は勘弁してほしいのだが。今日だって、真夜中の今になるまで、何を書いたらいいのかまるで思い浮かばず、サボろうかと思ってたくらいだし。

まあでも、書き続けていれば、何かいいことがあるのかな‥‥とりあえず生きてる、という生存報告になるくらいか。というわけで、怠惰なるままに。

ベースキャンプとしてのブログ

今年はラダック関連でのメディアやイベントへの出演が相次いでいて、どうしてこんなことになったのか自分でも訝っているのだが(苦笑)、そういった出演の告知に奔走していてあらためて思うのは、ブログ「Days in Ladakh」の存在のでかさ。昨今流行のTwitterやFacebookより、ラダック関連の情報を欲しているコアターゲットの人々に、情報がより確実に届いているのを感じる。

Days in Ladakh」は開設してかれこれ六年にもなるが、人気を集めるためのトリッキーな施策は何もしていない。ラダックでの滞在記や写真、日本にいる間は現地からの情報を、ただひたすら積み重ねてきただけだ。それでも、少なくともラダックに関して定番のサイトとしてある程度認知してもらえているのは、ありがたいことだなと思う。自分がラダックにまつわる活動をしていく上でも、「Days in Ladakh」を拠点にできるのは、正直、とても安心感がある。何というか、ベースキャンプのような感じ。

今の時代、僕のようなフリーランサーが自力で活動を続けていくために、ある程度作り込んで整えたプラットフォームをWeb上に持っておくことは、やっぱりとても大事なのではないだろうか。ブログには、すぐに情報が流れ去ってしまうTwitterやFacebookにはない訴求力が確かにある。そういう土台を築くには、見た目のデザインとかよりも、まずは伝えたいことをコツコツと継続して積み重ねていくのが一番だと思う。

谷に吹く風

ひさしぶりに、ブログをプチリニューアル。ヘッダの写真を変えてみた。スピティの、キー・ゴンパ。

この写真を撮った時は、ちょっと手間取った。当初は、トレッキングの出発地点でもあったこのキー・ゴンパまでジープをチャーターして移動し、ここでゴンパの撮影をした後に何日かトレッキングを行い、帰りは別の村からローカルバスでカザに戻るという計画だった。ところが、キー・ゴンパに着いた時は、あいにくの曇天。写真は撮れなくはなかったが、どんよりとして面白味に欠ける絵柄だった。

で、ガイドのタンジン(テンジンという名のスピティ流発音。ラダックではスタンジンと発音する)と相談して、帰りに天気がよかったら、バスを途中下車してもう一度キー・ゴンパに行って撮影をし、そこからどうにかしてカザに戻ろうと決めた。なぜだかわからないが、このゴンパの写真は、それだけの手間をかけてもしっかり撮る価値があると感じたのだ。

結果は、ごらんの通り。焦点距離12mm(35mm判換算で18mm)のレンズで、スピティの谷に屹立するゴンパを気持よく捉えることができた。考えてみれば、ここまでワイドな画角でうまく画作りできるゴンパって、ラダックには意外と少ないかもしれない。この日も晴れていたのは朝の数時間だけで、昼にはまた曇り空になってしまった。ツキにも助けられた。

今年の夏のスピティでは、ほかにも割と納得のいく写真が何枚か撮れたのだが、次に作る本のことなどもあるので、しばらくは出し惜しみしようかな、と思う。