「盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~」

ひさしぶりにアップリンク吉祥寺で観たインド映画「盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~」。主演はアーユシュマーン・クラーナーとタッブー。いやあ、ものすごい怪作だった。もちろん良い意味で。

盲目のピアニスト、アーカーシュは、ひょんなことで知り合った女性、ソフィの父親が経営するレストランでピアノ演奏の仕事をすることになり、評判の人気者に。店の常連で往年の映画スター、プラモードはアーカーシュの演奏を気に入り、後添いの妻シミーとの結婚記念日に自宅でプライベートコンサートをしてくれないかと依頼する。当日、プラモードの家を訪ねたアーカーシュが「見た」ものとは……。

この作品、とにかく脚本がトリッキーで、先の展開や伏線の回収の仕方がまったく予想できない。二転三転、四転五転と振り回され、最後の最後で「うわあ」とシビれ、「えっ、どういうこと?」と放り出されて終わる。おそらくかなりの低予算で撮られていると思うのだが、この緻密な構成には恐れ入ったと言う他ない。アーユシュマーンはこういう胡散臭いコミカルな役をやらせると最高に上手だし、タッブーは、まさに怪演、だった。

ちなみに、未見の方でこの作品に興味を持ったは、日本語版の公式サイトや予告編動画(このエントリーに埋め込んでるのは本国版の予告編)を見るのは避けて、映画館に直接行った方がいいと思う。主に序盤の展開に関する結構重大なネタバレがあるので……(何でこれをオープンにしちゃったんだろう?)。ただ、うっかり公式サイトや予告編を見てしまった方で「ああそういう映画か」と思い込んでる方も、やっぱり全編観た方がいいと思う。序盤のネタバレが吹っ飛ぶくらいの怒涛の展開が、中盤から後半にかけてあるので。

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