「ムトゥ 踊るマハラジャ」デジタルリマスター版

「バーフバリ」効果で日本国内でのインド映画の需要が高まっているからなのか、なんと今、「ムトゥ 踊るマハラジャ」が再びスクリーンで公開されている。しかも、オリジナル・ネガからの4Kスキャンと修復、さらにオリジナル音源からの5.1chデジタルリミックスが施された、最新のデジタルリマスター版である。これは劇場で見届けておかねばと、新宿ピカデリーに観に行ってきた。

日本で初めて公開されてから、今年で20年。当時は、確か年末のテレビ放送か何かでちょこっと観たくらいだったと思う。4Kで現代に甦った映像はびっくりするほど鮮やかで、ミーナのまとうきらびやかな衣装は眩しいくらいに燦然と輝いていたし、ラジニ様のアクションシーンも土埃が感じられるほど生々しい。リミックスされた音響と相まって、まるでついこの間公開された映画を観ているかのようだった。

まあ、さすがにカメラワークやカットのつなぎなど、細かい部分に牧歌的な古さはあるのだが(それもまた良い味わいなのだが)、何十台もの馬車でのチェイスシーンなど、今の時代にCGで表現しても全然追いつけないような迫真のシーンも多い。物語の進行も、笑いどころ、泣きどころ、キメどころと、良い意味での「おやくそく」がまんべんなく詰め込まれている安心感がある。主人公のムトゥはシュッとしたイケメンではないし、筋骨隆々のマッチョマンでもないけれど、気がつけば、彼が全部持っていく。やっぱり、さすが、スッパルスター・ラジニカーントである。

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