しなやかに動けるように

一年ちょっと前から始めた、毎晩の身体を動かす習慣。何かと飽きっぽい僕にしては珍しく、いまだに地味に続けているのだが、最近はちょっと意識の置きどころを変えている。むやみに負荷や回数を上げていくのではなく、各関節の可動範囲を意識したやり方を取り入れるようにしたのだ。

こういうアプローチは、去年の暮れに買った「プリズナートレーニング」という本(表紙のイラストは結構ギョッとするが、内容は至極まじめ)を読んでから意識するようになった。たとえば、肘にしろ、膝にしろ、浅く曲げて伸ばす時の筋肉の使われ方と、めいっぱい深く曲げてから伸ばす時の筋肉の使われ方は、かなり違う。いろんな種類の動きに対応できるようにするには、深く曲げた状態からでも無理なく力を出せるようなエクササイズを、段階を踏んで積み重ねる必要がある。

たとえば、僕は数年前に撮影中に膝を傷めてしまって、痛みがなくなってからも、結構恐る恐る脚を動かしていた。スクワットをする時も、浅めの角度で回数も抑えめ、といった具合に。でも、去年の暮れ頃からは、机などに手をかけて脚にかかる負荷を分散させながら、脚をゆっくり、じんわりと、深い角度まで曲げる形のスクワットに取り組むようになった。すると、膝周りの心もとない感触が消えてきて、深く曲げ伸ばしする動かし方でも不安がなくなったのだ。一種のリハビリに近い効果があったのだろう。今はノーマルなハーフスクワットに移行していて、この後はフルスクワットも無理なくできるようになればと思う。

腕立て伏せの方でも、両手を肩幅くらいに置いてやるノーマルのやり方から、両手の人差し指が触れるくらい幅を狭めた状態で、肘を深く曲げ伸ばしするやり方を取り入れてみた。今まであまり使っていなかった腕の筋肉を動かせるようになった感覚がある。これも真面目に続けていけば、いつかは片手腕立て伏せとかもできるようになるかもしれないが、まあ、二、三年後くらいかな(苦笑)。

僕はアスリートでもボディビルダーでもないけれど、ええ年こいたおっさんになっても、自分の身体はそれなりに思い通りに、しなやかに動けるようにしておきたいとは思う。なので、今後も地味に、続けていく所存。

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