差別されて、わかること

ユナイテッド航空がアジア人の乗客をオーバーブッキングだからと機内から引きずり出した事件で、ずいぶんと世の中がかまびすしい。まあ、あれはほぼ間違いなく、アジア人に対する差別行為の一端だと思う。

僕は、今までそれなりに長い時間を旅に費やしてきたこともあって、異国で差別を受けた経験もそれなりにある。アメリカでも、ヨーロッパでも……欧米ばかりだな、あらためてふりかえってみると。つまり、日本人も、欧米諸国ではともすると、差別の対象になりうるということだ。

その時の状況にもよるが、差別をされると、想像以上に精神的に大きなダメージを受ける。差別をした側が想定しているより、それこそ何倍もきつい。だから、差別された時のつらさや痛みは、実際に差別される側に立ってみないと、本当にはわからない。

でも、旅をしていると、差別を受ける回数の何百倍も、心穏やかで優しい人々に出会う。対等な目線で向き合ってくれる人々の素晴らしさに気づくことができる。異国を旅することの一つの大きな意味が、そこにある。

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