つまらなくなる街

午後、ぼうぼうに伸びた髪を切ってもらうため、三鷹の南口にある理髪店へ。

駅を抜けて階段を降り、細い道に入ると、左右に並ぶ店が、軒並み閉店してしまっている。このあたりに再開発で高層ビルが建てられるという話は、少し前から聞いてはいたが‥‥。昔ながらの喫茶店やごはん屋さんが、ひっそりと入口を閉じ、閉店のお知らせの貼り紙を貼っている。無念さのにじむその文面を見ていると、何だかやるせなくなる。

三鷹だけでなく、中央線沿線のあちこちで、似たような再開発が次々に行われていると聞く。再開発を十把ひとからげに悪いと決めつけるつもりは毛頭ないけれど、どこもかしこも、つるんときれいな外観のビルに、どこかで見たような小洒落たテナントが並んでいる街は‥‥つまらないんじゃないかな、やっぱり。少なくとも、個人的には。

本当の意味で、街を面白く、居心地よくするのは、大仰な都市開発とかではなく、一人ひとりの小さな営みなんじゃないかと、僕は思う。

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