慢心への戒め

最近は、取材原稿を書くのと並行して、先日ある地方自治体から依頼された、一般の方々が書いたレポート記事の添削の作業もしている。

提出された記事のクオリティは‥‥まあ、一般の方が書いたものだから、厳密にチェックしはじめると直すべきところはたくさんある。でも、いくつか目を通していくと、文章の上手下手に関係なく、「これはいいレポートだな」と思えるものと、そこまで印象に残らないものとがあることに気づいた。

読み手の心に残る文章は、月並みな言い方だけど、きちんと気持を込めて書かれている文章なのだな、とあらためて思う。文章を書き慣れている上手な人は、そんなに気持を入れなくても、それなりのクオリティの文章が書けてしまう。でも、そうして書かれた文章は、底が浅い。読み手の心には残らず、すぐに忘れ去られてしまう。

毎日ブログを書いているとか、雑誌に記事を書いているとか、そうした蓄積があることに慢心していると、いい文章は書けなくなると思う。文章とは、書くことが目的ではなく、読み手の心に伝えることが目的だから。

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