September 2009 Archives

ぱなし展

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午後、紀尾井町で長丁場の取材。今日は何だか調子が悪くて、集中力を保つのが大変だったが、どうにか無難に乗り切る。そのかわり、終わった後、いつもよりどっと疲れた。

取材終了後、神田に移動して「ぱなし展」を観に行く。知人が何人か参加している懐中雑誌「ぱなし」に掲載されたさまざまなジャンルのアート作品が展示されていて、なかなか面白かった。特に印象に残ったのは、毎号素晴らしい表紙画を描かれている日本画家の池永康晟さんの作品と、イラストレーターのたかしまてつをさんが毎回酒を飲んだイキオイで描かれている「千鳥描き」シリーズの絵と文章。こんな風に自らの手で作品を描ける人って、本当にウラヤマシイ。

僕も何か連載させてもらえないかなー。取り柄は写真くらいで、何にも描けないけど(苦笑)。

賭け金

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ラダックから日本に戻ってきて、今の部屋で暮らしはじめてから、もう一年になる。滞在中から書き続けていた「ラダックの風息」を上梓してからも、はや半年。時の経つのは本当に早い。

出版不況のあおりを受けて、仕事は順風満帆とは言えない。それでも時々雑誌の仕事もしているし、リトスタ本も出したし、今後も本の編集や執筆の仕事が待ち構えてもいる。傍目には、すっかり元のエディトリアル・ライターに戻ったように見えているのかもしれない。

でも‥‥どうなのだろう?

今年の春先の頃からなのだが、モニタを睨みながらキーボードを叩いていると、時々、ぼんやりと考え込んでしまうことがある。人の話をあれこれ聞いたり、いろんな意見や都合をすり合わせたり、それを本や記事にまとめたり‥‥。それが僕の仕事だし、別に嫌だとも思っていない。だが、一切手を抜くことなくきっちり取り組んでいるつもりでも、心のどこかから、こんな声が聞こえてくる。

自分が今、本当に心の底からやりたいと思っているのは、これなのか?

こんな自問自答を繰り返してしまうのは、たぶん、「ラダックの風息」を書くまでのプロセスが、あまりにも大勝負すぎたからなのだろう。ありったけの時間と労力と、それなりのお金と、ついでに命まで賭け金にして挑んだあの大勝負に比べると、それ以降の仕事は、少なくとも命までは賭け金にしていない(苦笑)。賭け金が大きいからといっていい本が作れるとはかぎらないけれど、もしかすると僕は、あの時のようなギリギリの大勝負に、また挑んでみたいと思っているのかもしれない。

たぶん、いつか‥‥。

問診票

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市役所から大きな封筒が送られてきた。中を開くと、健康診査の問診票が入っていた。

僕くらいの歳になると、この問診票を近所の病院に持って行けば、無料で健康診査をしてくれるらしい。僕は病院に行くのが億劫なたちで、生まれてこのかた人間ドッグにも入ったことがないのだが、この程度の健康診査でも普通に受けたら一万円以上かかるそうだし、せっかくなので受けてみようかと思う。

とりあえず、酒量が問題だな、酒量が。昨夜も夜中から朝まで飲んでたし(苦笑)。

ゴッドファーザー

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昨日は、代々木公園で開催されたナマステ・インディアを観に行った。

今回の目的は、友人のシンスケ君がサーランギーという楽器の演奏者として出演することになっていた、野外ステージで上演されるオリッシー・ダンス。サーランギーは30本以上もある弦を弓で奏でるという複雑な楽器なのだが、大勢の人々の視線が集まる中、シンスケ君は堂々と自分の演奏をこなしていた。僕はほとんど楽器が弾けない人間なので、うらやましいかぎり。

その後は、ジュレーラダックのブースで「ラダックの風息」やほかの商品の販売のお手伝いをしつつ、合間に会場内をぶらぶら。飲食店が集まるエリアを歩いていた時、ふと目に止まったのは、見覚えのある、あのラベル‥‥。

「‥‥おー! ゴッドファーザー!」

ゴッドファーザーというのはインドのカシミールにある会社が作っているビールの銘柄で、ラダックで暮らしていた頃、ビールが飲める数少ないレストランで必ずといっていいほど出てきたのがこのビールだった。うわー、懐かしい。あの愉しかった日々の中で、何回このビールの栓を開けたことか‥‥。

迷うことなく缶を一本購入し、プシュッ、ぐびっ、とやってみる。

‥‥味の方も、まあ、相変わらずのゴッドファーザーだった(笑)。

打ち上げ第一弾

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悲しくなるほど秋晴れのいい日和。こんな日にテープ起こしをするのも何だかなー、と仕事が手につかない。急ぎの仕事でもないし、まあいいか。

夜はリトスタで、リトスタ本の編集担当の宮後さんと、デザイン担当のタイプフェイスの渡邉さんと堀内さんと一緒に打ち上げ。普通の飲み会とは溜め込んできたものの発散具合が全然違うので、心ゆくまで飲んで、笑うことができた。どうにか無事にあの本を世に送り出すことができたことを、ようやく実感できたような気がする。

恐ろしいことに、打ち上げはこれで終わりではなく、来月はリトスタの二人を交えての打ち上げ第二弾がある。それはそれで楽しみ。

特異な傾向

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仕事の合間の暇つぶしに、オンラインショップでウインドウショッピング(?)をしたりする。

インテリア雑貨とか食器とかを見ている分にはまあ人並みな感覚でいられるのだが、冬物のジャケットとか、靴とか、時計とかを見始めると、カメラの時と同様、特異な傾向が現れる。

「ダウンよりもプリマロフトの方がいいかな。湿ってもへたれないし、耐久性も高いし‥‥」
「ソールはがっしりしたビブラムソールじゃないと、尖った岩ですぐダメになるし‥‥」
「時計は高度計と温度計が必要だな。金属製だと凍傷になるかもしれないから‥‥」

あーあ。もうすっかり、脳みそがラダックです(苦笑)。

いつ戻れるのかなあ‥‥。

多摩サイ

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ひさびさにブロンプトンに乗って、多摩川方面に出かける。

ここのところの運動不足で身体がなまっていそうだったので、今日のコースは短め。三鷹から南下して野川公園に行き、野川沿いのサイクリングロードを下る。このサイクリングロードは車止めが多くてスピードは出せないが、川沿いの景色を見ながらのんびり走ることができるので、結構好きなコースだ。野川は街の中を流れている割には結構きれいな川で、シラサギやカルガモが水の中に佇んでいたり、青く光るカワセミが川面の上を低く飛んでいるのも見かけた。

二子玉川から多摩川サイクリングロードに出て、川原でバーベキューをやっている人たちを横目に見ながら北上する。多摩サイは、ロードレーサーで走っている人が多いのは相変わらずだが、前よりも年配の人の割合が増えたような気がする。そして、みんなびっくりするほどいいロードレーサーに乗っている。うらやましい。

途中、登戸茶屋でひと休み。物怖じしない猫の写真を撮る。

今日は時折日が射す程度で、そんなに暑くない。多摩サイでは意識してちょっと飛ばしてみたが、やっぱりきつかった。なまってる‥‥。稲城大橋の手前辺りまで走り、味の素スタジアムをかすめて、再び野川公園から三鷹に戻る。

いい気晴らしになった。あんまり寒くなりすぎないうちに、あと何回か自転車で遠出できるといいなあ。

livealive.jpg六年前に刊行されて以来ロングセラーとなっている西村佳哲さんの「自分の仕事をつくる」。その続編(西村さん自身は「補稿」と書かれている)にあたる「自分をいかして生きる」を献本していただいたので、さっそく読ませていただいた。

前作は、柳宗理さんや馬場浩史さん、甲田幹夫さんなど、さまざまな仕事をしている人々へのインタビューを中心に構成されていた。今回の「自分をいかして生きる」は、いくつかのインタビューやコラムは含まれているものの、主に西村さん自身の言葉で「働き方」と「生き方」についての考察が語られている。文章はけっして堅苦しいものではなく、西村さん独特のふわっとした柔らかい文体で、すらすらと読みやすい。そしてその中には、何年間も思索を重ねる中で掴み取ってきたに違いない、含蓄のある言葉が含まれている。

「いい仕事」とは、その人が「いる」感じがする仕事。人が「より生きている」ようになることを助ける働き。「好き」だけではすまない、自分の中で「ザワザワする」「お客さんではすまない」部分を掘り下げてみる。「自分」が同時に「わたしたち」でもあるような感覚で取り組めるかどうか。「自分をころして生きる」と「自分をいかして生きる」という二つのあり方が並んでいたら‥‥。

僕自身が「リトルスターレストランのつくりかた。」という「働き方」や「生き方」をテーマにした本を書いた直後だったこともあるが、この「自分をいかして生きる」を読んでいると、至るところで「そうそう、そうですよね!」と腑に落ちる言葉に出会うことが多かった。もっと言ってしまうと、ここ数年の自分自身の「生き方」――雑誌を中心に活動するフリーライターとして恵まれた仕事をさせてもらえていたのに、それらをすべて放擲して、一冊の本を書くためにラダックに行き、帰国後も自分で企画した書籍の仕事に絞っていることが、間違ってはいなかったと再確認できたような気がする。

西村さんが書いた本を読んでいるのに、まるで、自分の話を西村さんに聞いてもらっているような‥‥そして西村さんに「そうか、そんなことがあったんですか。それはもしかすると、こういうことなのかもしれないですね‥‥」と穏やかに相槌を打ってもらっているような、不思議な感じのする本だった。

李朝園再び

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昨日は、「リトルスターレストランのつくりかた。」の完成を自分的に祝して(笑)、吉祥寺の李朝園に焼肉を食べに行った。この日のために、約一週間前から食事の量をやや控えめにして、コンディションを整えてきたのだ‥‥(やりすぎ)。

店内は、夕方五時の段階でもう満席。少し待っていると席に通されたので、いつも頼んでいるメニューをかたっぱしから注文。その後はもう、記憶があまり定かではない(笑)。焼いては食い、食っては焼き、無我夢中で肉を堪能し続ける。笑いが止まらない。いやー、本当にうまい肉って、脂が甘いんだな‥‥。

この肉を食べるために、本を書いたといっても過言ではない!(笑)

これからも、本を一冊書き上げたら、ここに焼肉を食べに来ようと思った。

書店営業

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今日は、「リトルスターレストランのつくりかた。」の編集担当の宮後さんと一緒に、本の販促のための書店営業をして回ることにした。

まず、三鷹駅周辺の書店を一軒ずつ回る。さすが地元というか、どのお店でもものすごくいい場所にどんと平積みしてくださっている。書店員さんが「私もリトスタによく行くし」と、損得以前にこの本をたくさんの人に読んでほしいと思ってくださっているのが、本当にうれしかった。

リトスタでおひるを食べてひと休みした後、吉祥寺、そして新宿の大型書店を回る。ここで面白いなあと思ったのは、この本が置かれている棚の場所。「そうそう、あの本の横にこの本を置いてほしかった!」と的を射たディスプレイになっていたりすると、「やるなあ、ここの書店員さん」と感心してしまうこともあった。本を売るというのは、なかなか奥が深い。

本の企画を考える時、パブラインで類書の売上だけを気にして思案に暮れるより、書店を回って売り場をじっくり眺める方が、よほどいいアイデアが浮かぶのではないかと思う。

無期限

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午後、赤坂で広告本の取材。長時間のインタビューでかなり疲れたが、どうにか首尾よくやり遂げる。

帰り道、企画の発案者である編集者さんに、今後の取材の段取りと執筆完了までのスケジュールを聞く。すると、こんな返答が返ってきた。

「〆切は、山本さんに任せます。いい本を書いてください」

雑誌でも書籍でもこんな風に言われたことは一度もなかったので、びっくりした。〆切、無期限(笑)。でも、こう言われたからこそ、いい仕事をしなければならないな、とも感じた。できるだけスムーズに、できるだけいいクオリティの本を書く。僕の仕事は、つまるところそういうものなのだな、と思う。

熱意

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最近、広告系の本の仕事で、いくつかの広告会社に共通する、とある部署の人々のインタビュー原稿を書いている。

その系統の部署に所属する人というのは、世間的には、緻密な計算と冷静なロジックを積み上げて結果を出すことを仕事にしている人と思われている。取材を始める前は、僕自身もそんな先入観を持っていた。

でも、実際に会って話を聞いてみると、みんな異口同音に「一番大切なのは、熱意だ」と言う。いくら論理的で筋道の立った企画でも、作り手の熱い思いが込められていなければ、相手の心を動かすことなどできないのだ、と。

考えてみれば、計算とロジックだけで確実に売れる商品が作れるのだとしたら、みんな揃って同じものを作るだろう。でも実際は、計算とロジックだけで作られたものは、売れないし、長続きしないし、人々の心に残らない。何より、作り手自身が楽しくも何ともない。

やっぱり、何かを作り出す時、その中核には、理屈では説明できないような熱意が籠っていることが必要なのだ。計算やロジックは、あくまでもその熱意を補強するためのものなのだと思う。

リトルスターレストランのつくりかた。リトルスターレストランのつくりかた。
編者:リトルスターレストラン
取材・文:山本高樹
価格:本体1500円+税
発行:美術出版社
四六判224ページ
ISBN978-4-568-24030-6

三鷹の小さなごはん屋さん、リトルスターレストランの物語が本になりました。心を込めて作った料理と、気持のいい行き届いた接客で、人に感動を与え、人から感動をいただく。やりたい仕事が見つからない人、仕事に行き詰まりを感じている人に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

人に酔う

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リトスタでおひるを食べてから、MacBook Proに必要な細々した備品を買うため、都心に出かける。新宿でリーバイスのジャケットを衝動買いし、原宿のアシストオンで備品を調達。ほかにもいろいろ目移りしたが、財布の中身が残り少なかったこともあって(苦笑)、渋谷までぶらぶら散歩してから、井の頭線で帰路につく。

週末に繁華街の真っ只中に出かけたのはひさしぶりだったような気がする。天気がよかったせいか、今日は新宿も原宿も人出がすごくて、歩いていても前に進めないくらい。すっかり人混みに酔って、疲れてしまった。

せっかくフリーランスの身空なのだから、今後はなるべく平日に出動するようにしよう。

カビ対策

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クローゼットの整理をしていたら、古めの服の一部にカビが発生していた。

うちの部屋は、僕にとってはまったく申し分ない造りなのだが、唯一、クローゼットや下駄箱でカビが発生しやすいのが玉に瑕。ドラッグストアで買ってきた除湿剤をがしがしインストールしておいたのだが、敵もさるもの、しつこく発生し続ける。カビを除去して服を干して収納しても、また発生するのくりかえし。こんな非生産的な作業で時間を浪費するのもバカバカしいし、いい加減気が滅入ってくる。うーん、何かいい対策はないものか?

「湿気って何?」というくらいカラカラに乾燥していたラダックが、ある意味懐かしい。

変化なし

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午後、笹塚で新しい本のDTP作業をお願いする方と打ち合わせ。

その人は、以前僕が月刊誌の編集の仕事をしていた時に毎月お世話になっていた方なのだが、会うのは約二年半ぶり。で、会うなり言われたのは、

「ぜんっぜん変わってないねー! 昨日会ったばっかりみたいな感じ」

今回に限らず僕は、ひさしぶりに会った人に「全然変わってない」とよく言われる。確かに二十代の頃から、髪型も、体型も、着ている服のメーカーもほとんど同じなので、そう見られるのも無理もない。でもそれって‥‥あれか、未だにガキっぽいってことなのか?(苦笑)

うーむ。こうなったら、いっちょ、細身のスーツとか、ツイードのジャケットとか、大人の服装でぴしっと決めてみるか‥‥。

‥‥すみません、心にもないことを書きました(笑)。

ノリで作る

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午後、渋谷で新しい本のデザイナーさんとの打ち合わせ。

編集者としての僕は、デザインそのものに対してはあまり口を出さないことにしている。「こういう本を作りたい」「こういう人に読んでもらいたい」といったことはなるべくきちんと伝えるし、仕様の面で大事なことは確認するようにしているが、「こんな感じのデザインにしてほしい」と方向性を束縛するようなことはしない。デザインは、デザイナーさんにのびのびと好きにやってほしいからだ。

そのかわり打ち合わせの席では、僕は結構、本気かどうかわからないような酔狂なこともぽんぽん口にしたりする。そうやってワイワイやっているうちに、デザイナーさんに思いがけないアイデアが閃くこともある。みんなで面白がれるノリのよさが作り手の側にあるかどうかというのは、ものを作っていく上でとても大事なことだと思う。

現状維持に汲々として、何の新鮮味もない昔の記事の焼き直しばかり載せている雑誌とかを見かけると、ああ、この人たちはワイワイ面白がるノリをすっかり忘れているのだな、と思わずにいられない。

早起き

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今朝、なぜか七時に目が覚めてしまった。

会社勤めをしている人にとっては当たり前の時間かもしれないが、僕のようなフリーランスの人間にとっては、午前中に予定が入っていない日なら、午前七時は完全に熟睡タイム。前の日に寝たのは午前三時過ぎだったのに。いったいなぜ‥‥。

起きてしまったものはしょうがないので、朝から部屋中に掃除機をかけたり雑巾がけをしたりする。昼、西荻窪でKenzoさんと会う約束があったので外出。夕方四時頃に家に戻り、さて、ちょこっと仕事でもするか‥‥と思ったとたん、猛烈な睡魔に襲われる。結局、一時間半くらい昼寝してしまった。慣れない早起きに、身体がびっくりしてしまったのかもしれない。

まあ、今夜はこれからアップルの新製品発表イベントがあるから、それを見るにはちょうどいい案配か。そしてまた夜型に逆戻り。

見本誌再び

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午後、リトスタで美術出版社の宮後さんと会って、「リトルスターレストランのつくりかた。」の見本誌を受け取る。

四六判という判型なので、「ラダックの風息」に比べるとコンパクトな印象だが、文字通り最初の1ページ目から最後の奥付、そしてカバーや帯に至るまで、この本に関わった人たちの思いが、ぎゅううううっと詰まっている感じ。自分で書いておいて言うのも何だけど、いい本になったと思う。

毎度のことながら、手塩にかけて苦労して仕上げた本が手元に届くと、本当に感無量というか、何ともいえない気持になる。書いている途中はいつも「こんなしんどい思い、二度としたくない‥‥」とぼやいているのだけど(笑)、見本誌を手に取ったとたん、すべての苦労が、さーっと消えていく。そしてまた、新しい本を作ろうと思えるようになる。

新しいMac

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朝、先週注文していたMacBook Proが届く。その時はまだ寝ていたのだが、ピンポンと玄関の呼び鈴が鳴ると同時に飛び起きて、荷物を受け取る。それからはシャワーもごはんもそこそこに、セットアップ作業にひたすら没頭。

最近のMacはよくできていて、新旧のマシンをEthernetケーブルで直結して「移行アシスタント」を起動させ、しばらく待っていれば、今までの作業環境を丸ごと移行させることができる。それで終われば何の問題もないのだが、何しろ五年ぶりに買い替えたMacなので、最新の環境では使えないアプリケーションを削除したり、謎のアラートを出して悪さをしているファイルを探して削除したり、膨大な量のラダックの写真をコピーしたり‥‥。Time Capsuleで最初のフルバックアップを取れる状態にまで持ち込んだのは、結局真夜中になってしまった。

それにしても‥‥MacBook Pro、イイ(笑)。

まず驚いたのは、液晶モニタの綺麗さ。すばらしくクリアで鮮やかで、これに比べると、今まで使っていたPowerBook G4のモニタがセピア色にくすんで見える(苦笑)。ボディもがっしりしていて安心感があるし、一気に二世代も進化したOSは、かゆいところに手が届く感じでブラッシュアップされている。そして何より、動作がメチャメチャ速い! まあ、単純にクロックスピードが二倍以上になったわけだから、当たり前なのだが。

大枚はたいて買った新しいMac。しっかり仕事で活用して、元を取れるようにしようと思う。遊んじゃいそうだけど‥‥。

煙草

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生まれてこのかた、僕は煙草を吸ったことがない。吸うことに興味を持ったこともない。これからも興味を持つことはないだろう。

別に、嫌煙家というわけではない。周囲で誰かが煙草を吸っていたとしても、全然気にならないたちだ。煙草を吸う、吸わないは、その人の自己責任で好きにすればいいと思う。

ただ、傍目で見ていて異様だなと思うのは、最近の煙草のパッケージの仕様だ。どの煙草にも「これ吸ったらあんた死にまっせ」的なメッセージがでかでかと印刷されている。こんなものを見せつけられながら煙草を吸うなんて、それだけで気分が悪いと思うのだが、どうなのだろう?

こういう煙草を作ったり、宣伝したり、販売したりということを仕事にしている人たちは、正直、気の毒な人たちだなと思わずにいられない。自分が手がけている商品に「これ吸ったらあんた死にまっせ」と書かれていたとしたら、僕なら絶対続けられない。

本当の意味でやりがいのある仕事というのは、そういうところには存在しないと思う。

海を見に行く

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そういえば、今年の夏は一度も海に行っていない。今年どころか、去年の夏も、一昨年の夏も、海に行っていない(ラダックにいたから当たり前)。というわけで、今日は海を見に行くことにした。

まず、新宿から湘南新宿ラインに乗って大船に行き、大船観音で開催されているイベントにブースを出展しているジュレーラダックのみなさんを陣中見舞い。そんなに長い時間いたわけではなかったが、目の前で「ラダックの風息」が全部売り切れてしまったのでびっくり。それにしても、サインをするのはいつまでたっても慣れない(苦笑)。

電車で鎌倉に移動し、鶴岡八幡宮で「リトルスターレストランのつくりかた。」が売れますように、と祈願。土産物屋が並ぶ小町通りをひやかした後、のんびりと江ノ電に乗って江ノ島へ向かう。

ひさしぶりに来た江ノ島近くの浜辺では、海の家の撤収作業が始まっていて、海水浴客もまばら。ウインドサーファーたちだけが、意気軒昂に波の上を走り回っていた。橋を渡って江ノ島に入り、岸辺のベンチに坐って、ぼけーっと海を眺める。潮風の匂いが心地いい。時折、波間でぽちゃんと魚が跳ねる。来てよかった。部屋に籠りっぱなしで原稿を書き続けた今年の夏が、すっかりリセットされたような気がした。

晩飯は、桜海老と生しらすの二色丼。反則だ。うまくないわけがない。店を出ると、東の空に昇ったばかりの満月が、海面にゆらゆらと光を落としていた。夏の去り際に、ぎりぎり間に合ったという感じかな。

ゆるいつながり

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夜、神保町の中華料理屋で飲み会。やけにフードの量が多い飲み放題のコースメニューだったのだが、ごくフツーの焼き餃子がやたらうまかったりする一方で、ストップウォッチを持った中国人の女性店員が「もう時間です! もう終わりです!」とせきたてて追い出しにかかったりする、変な店だった。

宴の席上でTwitterの話題になったので、「いや〜、俺、あの『‥‥なう』ってポストするの、まだ若干抵抗あるんだよね〜」と僕が言ったら、「じゃあみんなで『神保町なう』ってポストしようぜ!」ということになり、その場にいたほとんど全員がiPhoneやケータイを持ち出して一斉に「神保町なう」とポスト。なんだか妙に盛り上がって面白かった。

関心空間だの、ミクシィだの、Twitterだのといったオンラインコミュニティが周期的に流行るのは、人々がこういう「ゆるいつながり」を手軽に見つけることができる場というものを、いつもどこかで求めているからだと思う。人々はそこで自分が誰かとゆるくつながっていることを確認し、面白がり、安心し、そしてそのうち飽きる。

Twitterが人々に飽きられた頃、たぶんまた、別の新しいコミュニティが生まれるのだろうな。

本の交換

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以前、雑誌の仕事で何度かお世話になった、リビングワールドの西村佳哲さんと、ひさしぶりにメールのやりとりをさせていただく。

西村さんは、センソリウムサウンドバムなどといった数々のユニークなプロジェクトを手がけられた方で、「自分の仕事をつくる」というロングセラーの書籍の著者でもある。続刊「自分をいかして生きる」が今月中旬に発売されるというので、「おめでとうございます! ぜひ読ませていただきますね!」と伝えたら、西村さんからこんな申し出をいただいた。

「山本さんが書いた本と僕が書いた本、交換しませんか?」

驚いたのと同時に、うれしかった。自分が本を書くことで、尊敬する方との間でそんなやりとりが起こるなんて、正直、想像したこともなかった。その何気ない申し出が、どんなねぎらいの言葉よりもじんわりと胸にしみた。

コードレス

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九月に入ったばかりだというのに、やたらめったら涼しい。外出の時、ひさびさにシャツを羽織った。

昨日注文したTime CapsuleM555bが、午前中のうちに次々に届く。Mac本体が届くのはあと二、三日かかりそうだが、とりあえずネットワーク関連のセッティングだけ先にすませることにした。

今までの僕の部屋は、仕事机から本棚の前の床を横切ってEthernetケーブルがBフレッツのモデムに接続されていたり、バックアップ用の外付ハードディスクのFireWireケーブルやマウスのコードが仕事机の上を這い回ったりしていて、かなりうっとうしい状態だったのだが、今回買った新しい機材のおかげで劇的にコードレス化が進んだ。仕事机の上のケーブルは、Macの電源ケーブルとiPhoneのドックコネクタケーブルだけ。ものすごくすっきりして、広々と使えるようになった。んー、気分がいい。

ここまできたら、いっそ、電源ケーブルも全部コードレスになればいいのに(笑)。

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iPhoneでチルトシフトをかけたミニチュア風写真が作れるアプリ「TiltShift Generator」。なかなかよくできてる。プクタル・ゴンパの写真をミニチュア化して遊んでみた(笑)。

ポチッとな

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五年ぶりくらいに、新しいMacを注文した。

選んだのは、MacBook Proの15.4インチモデル。キーボードはUS配列にカスタマイズしてもらった。最新OSのSnow Leopardもプリインストールされている。本体の買い替えに合わせて、Time Capsule 1TBやロジクールのM555bというマウスなどの周辺機器、必要なソフトウェアも入手した。ひさびさに大きな買い物だったので、購入ボタンをポチッとする時、かなり緊張した(笑)。

今回購入したものはすべてネットでオーダーした。一昔前は、こうした類のものは家電量販店で買うのが当たり前だったのに、今はまず、家電量販店で現物を触って確かめてから、家に帰って価格比較サイトをチェックし、一番安いところでポチっとする。時代は変わったなあ、と思う。ビックカメラなどの経営が苦しいのもむべなるかな、だ。

それにしても、ウィキペディアに「ポチッとな」という項目があるとは‥‥(笑)。

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  • Author : yama_taka
  • フリーランスの編集/ライター/フォトグラファー。旅と写真と自転車をこよなく愛する、生まれながらの根無し草。
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