April 2009 Archives

どこかの公園

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今日はよく歩いた。

リトスタでおひるを食べてから、デイリーズに寄って前から狙っていたダカフェポストカードフレームをゲット。がっしりとした無垢のチェリー材がいい感じ。それから南に歩いてこいけ菓子店に寄り、さらに歩いて、歩いて、歩いて‥‥あれ? ここ、どこだ?

ふと通りがかったところに、ひっそりとした公園があった。さほど大きくもなく、でも小さくもなく、背の高い木立と、傾いた芝生と、いくつかのベンチ。地元のおじさんたちがひなたぼっこをしている。少し大きめのベンチに寝そべって、木漏れ日が差し込んでくる梢を透かして、空を見上げる。いい気持。

偶然見つけた、どこかの公園。たまには、何も考えずに歩いてみるもんだなあと思う。

スイッチ

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終日、部屋で原稿を書く。

昨日はただ構想をあれこれ考えるだけで全然はかどらなかったのだが、今日は不思議とはかどった。長い原稿を書いていると、時々、こういう「スイッチ」がオンになる時がある。いったんオンになると、それこそトイレに行く時間も惜しいくらい、何かに取り憑かれたように書き進めることができる。でも、何をどうしたらその「スイッチ」が入るのか、いまだに自分でもよくわからない‥‥。それがわかれば、この商売、何の苦労もないんだけど。

たぶん僕のは、接触不良の「スイッチ」なのだろう。ひょっとすると、斜め45度からチョップすればいいのかもしれない。

発芽

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ラジオやらイベントやら取材やらでテンテコ舞いだった日々が、ようやく落ち着いてきた。今日は終日、自宅作業。ひさしぶりの編集の仕事でライターの方とメールで打ち合わせをしたり、執筆中の本の構成を煮詰めたり‥‥まあ、あまりはかどってはいないのだが。

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しばらく前に軒先に蒔いたパクチーの種が、その後、ピョコピョコと発芽し、徐々に育ちつつある。今はまだ可愛らしい状態なのだが、そのうち、東南アジア育ちの本性を現して、鬱蒼と茂ってくるのではないかと思う。

パクチーの種がいっぱい穫れたら、来年は、軒先一面をパクチーで埋め尽くしてみたい(うっとり)。

スタートライン

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午後、三鷹での第六回取材。とりあえず収録はこれで一時中断し、執筆作業を進めることに。そろそろタイトルも考えなければ‥‥。

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最近、ラダックの本を書いた自分が今、どんな立場に置かれているのかということを、あらためてよく考えるようになった。

あの本を書き上げるまでの二年間、僕は「いい本を書く」ということしか考えていなかった。本を完成させたらそれで満足だ、それがゴールだ、と心のどこかで思っていたような気がする。

でも、本を買ってくださった方々からお手紙やメールをいただいたり、直接お会いして感想を伺ったりしているうちに、この本はゴールなどではなく、むしろスタートラインに過ぎないのではないかと思うようになった。

自分の文章や写真をいいと思ってくれる人がいるのなら、次の本を楽しみにしてくれる人がいるのなら、その期待に全力で応えるのがプロだ。自分が大切にしていることをとことん突き詰めながら、読者にも喜んでもらえる本を作りたい。そういう仕事を、一冊、一冊、積み重ねていくことが、これからの自分に求められていることなのだと思う。

これも、物書きを生業に選んだ者の宿命だ。がんばります。

slumdog_millionaire.jpg痛快無比の娯楽大作、と何のためらいもなく呼べる映画をひさしぶりに観たような気がする。

2009年のアカデミー賞でオスカーを総なめにしたこの「スラムドッグ$ミリオネア」は、決して順風満帆な船出だったわけではない。一時は北米での配給会社を失う危機に晒され、あやうくお蔵入りになるところを別の配給会社に救われたものの、最初はわずか10館の上映でのスタートだった。それが評判が評判を呼び、あれよあれよという間に頂点にまで駆け上がってしまった。

インド・ムンバイのスラム街で生まれ育った少年ジャマールは、ある時、テレビの人気番組「クイズ・ミリオネア」に出演する。「スラム育ちのお茶汲み」と司会者に蔑まれながらも、ジャマールは次々と難問をクリアしていき、ついに最後の一問にまで到達。無学な彼にクイズの答がわかるわけがない、インチキをしているのだ、と怪しまれたジャマールは、警察に連行されて拷問まで受ける。だが彼は、何の不正もしていなかった。すべての答えは、彼がこれまで生き抜いてきた、苛烈な人生の中で巡り会ってきたものだったから――。

この映画の原作となった「ぼくと1ルピーの神様」という小説は未読なのだが、映画では原作の設定を踏襲しつつ、映画向けに内容をかなりリファインしたらしい。監督を務めたのはダニー・ボイル。「トレインスポッティング」は個人的にあのスタイリッシュさが鼻について正直ちょっと馴染めなかったのだが、この「スラムドッグ$ミリオネア」では、彼が得意とする疾走感のある演出が混沌とエネルギーに満ちたインドで一気に解き放たれ、本場のボリウッドムービーをどこか彷彿とさせるような、見る者をグイグイと引き込む素晴らしい映像に仕上がっている。

話としては、確かに出来過ぎ(笑)。でも、インドの最下層のスラム街の苛酷な現実と、そんな中でもたくましく生き抜いている少年たち(子役は現地のスラム街でスカウトされたのだという)の瞳が、些細なことをすべて忘れさせる。さまざまな困難をはねのけ、突っ走っていく先に待ち構えている、お約束の、でも圧倒的なカタルシス。みんなが熱狂するのも無理はない。

‥‥やはり、最後のライフラインはあれだったか(笑)。

トークイベント@西荻窪

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午後、今日からデイリーズで始まった「ダカフェ日記の小さな写真展」に行く。

こぢんまりとした展示スペースには、広松木工の無垢の木製フレームに収められた「ダカフェ日記」でおなじみの写真たちが何列もずらり。本当に何気ないけど微笑ましい日常がさらりとすくい取られていて、ブログや本で見るよりもひときわ鮮やかに感じられた。リビングルームを再現して配置したという広松木工のシェーカースタイルの家具も、きりっとした佇まいとチェリー材の質感がすばらしく、ちょっと欲しくなってしまうほどだった。

会場にいらっしゃった森友治さんとしばし談笑。話しているうちに何か既視感があるなあと思ったら、森さんとKenzoさんは十年来のメル友なのだとか。道理で同じ匂いがすると思った(笑)。アマゾンで注文した「続 ダカフェ日記」は明日届く予定。

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今日はこのあとが本番。西荻窪の旅の本屋のまどでのラダックのスライドトークショーに出演した。

数日前にもらった連絡では「予約は22、3人くらい」と聞いていたのだが、それから急に参加者が増えて、最終的には40人くらいまで膨れ上がったとのこと。会場となった店内はぎっしりで、立ち見の方も出たらしい(すみません)。

目の前には、こちらを見つめる人、人、人。正直、昨日のラジオ収録よりもさらにテンパった。人間、緊張も度を越すと、前頭葉がしびれてくるのだということが判明。い、いかん。

でも、わざわざ時間とお金を割いて来てくださった方々をがっかりさせるわけにはいかない。とにかくポカをしないように、無我夢中でマイクに向かってしゃべり続ける‥‥。

‥‥そんなこんなで、またしても記憶が断片的にしかない(苦笑)。お店の方に「ちゃんとまとまってましたよ。とても初めてとは思えないです」とは言っていただいたのだが。

とりあえず、今夜は死人のように眠れそうだ。ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました。

ラジオ出演

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bayfmの番組からラダックの本の件で出演を依頼された。今日はその収録。

六本木駅を出て、収録場所の出版社まで歩いていく道すがら、テレビカメラを担いだ人や携帯で連絡を取り合っている人をやけに多く見かけた。SMAPの草なぎ君が泥酔して全裸になったあげく逮捕されたのが、すぐ近くの公園だったらしい。きっと、いろいろストレスがたまってたんだろうなあ。酔って全裸になって警察で一晩お世話になった人なんて、日本国内に1000人くらいはいるだろうに。お気の毒。

で、ラジオの収録の話だが。

‥‥めちゃくちゃ緊張した。自分で自分の顔がひきつってるのがわかるほど。あれ? 俺、何をしゃべったんだっけ‥‥? 途中、草なぎ君の件で上空を旋回しているヘリの爆音のせいで、何度か録音が中断されたのは憶えているのだが。

終了後、スタッフの方々をお見送りしたあとの、僕と編集者さんとの会話。

「‥‥はー。き、緊張した‥‥」
「ほんとですか? 全然そんな風に見えなかったなあ」
「してましたよ! もう、記憶が断片的ですもん‥‥」
「へー。まるで原稿でも読みながら話してるんじゃないかっていうくらい、すらすらしゃべってたけど」

‥‥とのこと。自分ではよく憶えていないので、何とも言いようがないのだが‥‥。き、きっと、うまいこと編集して使ってくれるに違いない‥‥。

ちなみに、出演したのは「ザ・フリントストーン」という番組。5月10日(日)23時よりオンエア予定とのこと。千葉エリアでしか聴けないかもしれませんが、よろしくお願いします。

遭難

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富山在住の年下の友人、舟根さんが就職活動のために上京してきたので、リトスタでおひるを食べることになった。

彼女は去年の秋から冬にかけての三カ月間、スピティに滞在して、修士論文を書くための現地調査を行っていたという強者。ラダックからスピティへ移動している時、峠越えの最中に突然の大雪でバスが動けなくなり、山中で五日間も立ち往生させられて、あわや遭難という目に遭ったレアな経験の持ち主だ。僕もいろんな人を知っているが、ラダックで遭難しかかった知り合いは彼女くらいしかいない。

そんな苛酷な状況でも生き残ったんだから、この就職氷河期なんて、どうってことないと思う。

マッサージ

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朝、起きてみると、今までちょっと記憶にないくらいに肩と背中がゴリゴリと凝りまくっていた。ここのところ忙しかったせいだろうか。

僕は学生時代に陸上競技をやっていたので、競技の方はからきしだったが、マッサージはかなり得意だ。以来、友達と泊まりがけで旅行に行ったりすると、夜はたいてい僕がマッサージをする役になる。本職の方のように明らかに痛めている患部を治療する技は持っていないが、普通の状態の筋肉なら、指で触ればどこがどんな状態かがだいたいわかる。

今日の自分の状態だって、これくらいなら、ごきゅごきゅと簡単に揉みほぐせる程度なのだが‥‥。

いかんせん、自分で自分の背中は揉みほぐせない。

午後、三鷹での第五回取材。今日はみっちり、4時間ほどレコーダーを回した。これまでにかれこれ16時間ほど録音している‥‥全部聞き直すだけでも大変だ。まあでも、やるしかない。

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最近書店でよく見かけていた「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」という本が、2ちゃんねるなどの過去の書き込みをパクっていたと報道された。まあ‥‥お涙頂戴の売れる本をお手軽に作ろうとした浅はかなやり口が露呈したということか。

聞くところによると、この本、すでに23万部も売れていたらしい。きっと著者の元には、たくさんの「感動しました!」というファンレターが届いたことだろう。そういった手紙を受け取って、彼はどう思っていたのだろう? 素直に喜ぶことができたのだろうか?

本を作ることの喜びは、そんなところには、決して存在しない。

ビール的な何か

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僕はビールが好きだ。夜中に仕事が一段落したらたいていプシュッと一缶開けるし、飲み会の時でも最初に頼むのはとりあえずビール。何だかんだで、酒の中では一番好きかもしれない。

巷には、ビールではない「ビール的な何か」が多すぎるような気がする。酒税法との戦いの果てに生み出されたこの摩訶不思議な飲み物たちは、ビールのようなパッケージとそれらしき味わいを持ちながら、決してビールではない。スーパーの売り場でどれが何やらわからなくなるほどの増殖っぷりを見ていると、結構売れているのだろう。

でも僕は、この「ビール的な何か」を自分で買おうとは絶対に思わない。

だってそうだろう。たとえるなら「あー、カニが食べたいなあ」と思っている時に、スーパーでカニかまを買ってきてぼそぼそ食っているようなものだもの。しかも、ビールと「ビール的な何か」の価格差は、カニとカニかまよりもずっと小さい。お金をけちってもやもやした気分で自分をごまかすよりは、飲みたい時にちゃんとしたものを飲みたい。

一度きりの人生、「ビール的な何か」で無駄にしたくはない。

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aM LaboratoryToneMatrixが楽しい。オンラインで遊べるTENORI-ONといったところか。

アースデイ東京

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今日から代々木公園で始まるアースデイ東京に行く。ブースを出展するジュレーラダックのみなさんがラダックの本を販売してくださるとのことなので、その応援に行ったのだ。といっても、本を手に取ってくださる方に内容を説明したり、購入してくださった方にサインをさせていただいたりしたくらいだが。

このイベントもずいぶん様変わりした印象がある。昔はエコというかヒッピーに近いような服装をした人が多かったのが、最近はごく普通の服装をした人ばかりだ。昔に比べてはるかに多くの企業が参入するようになり、ブースは増えすぎて広場からケヤキ並木の方にまであふれるようになり、12万人もの来場者が見込まれるようになり‥‥。

‥‥グローバリゼーションっぽい論理で動いているエコイベント、みたいな気がしてきた。

定額給付金

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午後、赤坂で取材。以前に二度ほど取材したことのある方だったが、今回も誠実に対応していただいたので助かった。帰宅後、晩飯にカレーを作って食べてから、原稿を書きはじめる。

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昨日の夜、郵便受けを覗いてみたら、定額給付金の申請書が届いていた。忘れないうちに必要事項を記入し、通帳と保険証のコピーを同封して投函。これで、もう少し経ったら、1万2000円が口座に振り込まれることになる。

1万2000円‥‥。微妙な金額。パーッと消費することを奨励されているお金だから、何か買おうとは思っているのだが‥‥。

‥‥‥‥‥‥。

あ、そうだ。カップヌードルが謎肉のうちに、70個ほど買い占めよう(笑)。

細部と俯瞰

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この間まで白い花を咲かせていた木蓮の木が、すっかり瑞々しい若葉に覆われている。

午前中から駅前に出て、散髪をしたり、食材の買い出しをしたり。家に帰ってもしばらくぐずぐずしていたが、意を決して、週末に取材した件の原稿執筆を開始。途中で晩飯を作ったりして休憩しつつ、どうにか完成。

本を書くのに比べれば、雑誌の記事を書くのは、かなり楽だ。慣れているというのもあるが、集中力をピンポイントで使えばいいというわかりやすさがある。本の場合は、細部にこだわりつつ、同時に本全体を俯瞰することも要求されるから、なかなか大変だ。その分、書き上げた時の充実感は比べものにならないけれど。

ともあれ、これで今夜は心穏やかに眠れそう。まあ、明日も別の取材があるのだが‥‥。本の原稿も山と残っているのだが‥‥。

犀門

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昨日は結構大変だった。

まず、お昼前から午後半ばまで、三鷹での第四回取材。その後、新宿まで移動し、今週末に予定している雑誌取材の打ち合わせ。それが終わってから、犀門でジュレーラダックのみなさんと飲み会。庄司康治さんにもひさびさにお会いして、ラダックの本をお渡しすることができて、うれしかった。

と、そこへ、リトスタのミヤザキさん以下、じてんしゃ部のみなさんが登場。僕が今日ここで飲んでいると前に話していたので、じゃあ自分たちもということでやってきてくれたらしい。ジュレーラダックの飲み会が10時過ぎにおひらきになった後、僕はじてんしゃ部の飲み会に合流し、結局終電の時間まで飲んでしまった‥‥。

とりあえず今日は、何もしないでぼんやり過ごそう。

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ニコンがD5000を発表。キヤノンのKiss X3の対抗機ということか。僕はD400が出るまで様子見。

WordCamp Tokyo 2009

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今日は朝から、葛西で開催されたWordCamp Tokyo 2009を取材。WordPressというオープンソースのブログツールのユーザーの方々によるイベントだ。WordPressの創始者Matt Mullenwegさんによる基調講演のほか、国内のWordPressのスペシャリストの方々によるバラエティ豊かな講演が繰り広げられ、予想よりはるかに面白かった。みなさん、WordPressというツールに対する愛情が本当にあふれんばかりだったのが印象的だった。

大手企業が主催する華々しいイベントを取材するのは、ぶっちゃけ、どこのメディアもやっている。でもこうしたオープンソースのコミュニティが熱意を込めてやっている手作りのイベントにこそ、新しい時代の萌芽が隠されていると僕は思う。

ユーザーが今、何を求めているのかを知ろうともせずに、ユーザーに読んでもらえる雑誌など作れるわけがない。昔の企画をお手軽に焼き直しただけで買ってもらえる雑誌なんて、「anan」のセックス特集くらいのものだ。

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帰りに新宿のニコンサービスセンターに寄り、そろそろやばくなってきていたD80のローパスフィルター清掃を依頼。「今日は二時間待ちです」との言葉にげんなり。というのも、今日の新宿は、これまで見た中で一、二を争うくらいの人出の多さ。どこの店も坐れる場所なんてありゃしない。この人混みの中で、二時間も時間を潰さなきゃならないのか‥‥。いや、待ったけど。

というわけで、ほとほとくたびれて三鷹へ。でも、今夜は知人の編集者さんたちがリトスタの写真展を見に来てくださったので、ビールを飲みながら話をしているうちにすっかり元気になった。「本に載せた写真はどんな基準で選んだんですか?」など、さすが編集者という視点の質問を受けた。その基準は‥‥また、別の機会に(笑)。

夏日

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やけに暖かいなと思ったので、上着を着ずに長袖シャツ一枚で外出。それでも暑いくらいだった。都心では25度を越えたらしい。夏日じゃないか‥‥四月なのに。

昼、東京駅近くのホテルの一室で取材。外国の方へのインタビューはひさびさだったが、どうにか首尾よくやり遂げる。終わった後、麹町のファミレスで知人の編集者さんたちとおひる。話を聞くにつけ、どこも大変なのだなあ、としみじみ。まあでも、僕らにできるのは、自分が面白いと思った企画を一つ一つ実現していくことだけだ。

夕方、三鷹の甘味処たかねにふらっと寄ってみたら、道明寺を発見、すかさずゲット! 考えてみれば、今年初の桜餅だ。桜が散り残っている前にありつけて、よかった。

パクチーを蒔く

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僕が住んでいる部屋はマンションの一階にあって、窓の外には背の高い生け垣がある。生け垣と窓との間には、幅1.5メートルほど地面が露出していて、いろんな雑草が鬱蒼と茂っている。これだけ雑草が育つのなら、何か適当な野菜の種でも蒔けば、ほったらかしでもぐんぐん育つのでは? そういえば去年、パクチーの種をもらっていたことを思い出したので、試しに蒔いてみることにした。

窓の外、50センチ四方ほどの区画の内側にある雑草を抜き、土を軽く耕した後、昨夜から水に浸しておいたパクチーの種をぱらぱらと蒔き、土をかぶせ、水を撒く。雑草に負けずに育ってくれるといいが‥‥。

まだ芽も出ていないのに、さて、どんなパクチー料理を作ろうか‥‥とあれこれ夢想してしまう今日この頃なのだった。

言葉次第

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昨日は原稿がはかどったのだが、今日は一転して頓挫。自分の中で構成をうまくまとめきれず、駅前まで散歩に出かけて本屋で立ち読みして、何も買わずに帰ってきたり。

物書きという仕事は、本当に言葉次第だなあと思う。どんな原稿でも毎日3000字ずつ書くことができるのなら何の苦労もないのだが、書けない時は、本当に書けない。頭を抱えても、部屋をうろついても、言葉が出てこなければどうしようもない。遠火の強火で、じりじり炙られているような気分。でも、書けなくなったら、それで終わりだ。

開高健さんが「一言半句の戦場」の中で、「帳尻の合った人生を送りたい人には、物書きは向かない」といったことを書かれていた意味が、しみじみよくわかる。

図書館

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仕事の合間に、ふと何の気なしにラダックの本の書名でググってみると、いくつかの図書館の蔵書検索結果ページがヒットした。館名や番号、書架の位置、貸出中かどうかなどが表示されている。それを見ているうちに、僕は何だか不思議な気分になった。自分が書いた本が、今、図書館に置かれているとは‥‥。

毎月々々、津波のような新刊ラッシュに晒される書店の店頭では、よほどのベストセラーでないかぎり、ずっと同じ場所に置かれ続けることは難しい。でも、図書館では、五年、十年、あるいはもっと長い間、一冊の本が所蔵され続ける。しんと静まりかえった館内、薄暗い書架の片隅で、まだ見ぬ誰かとの出会いを待ち続ける、一冊の本。たとえ何十年経っても、人から人へと読み継がれるたび、その人たちに、僕の思いがいくばくかでも伝わっていくのだとしたら‥‥。

そんな想像をめぐらせていると、ふっと胸の内があたたかくなる。

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細田守監督の最新作「サマーウォーズ」。前作「時をかける少女」が大ヒットしただけに、周囲のプレッシャーもすごいと思うが、期待。

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ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」の刊行に合わせて東京・三鷹で開催中の写真展が、いよいよ後半に突入しました。一部の写真を「冬」から「夏」に入れ替えています。夏のザンスカール、大麦やアンズの収穫、遊牧民や花の民など、ラダックの儚い夏を捉えた写真をご覧ください。

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山本高樹 写真展「ラダックの風息 儚い夏、凍てつく冬」

期間:2009年3月10日(火)〜5月8日(金)

会場:リトルスターレストラン http://www.little-star.ws/
東京都三鷹市下連雀3-33-6 三京ユニオンビル3F
TEL&FAX 0422-45-3331
JR三鷹駅南口より徒歩3分(アクセスマップ

時間:11:30〜24:00(土日祝12:00開店/日祝23:00閉店)

定休:月曜日(臨時休業や貸切の日もあるため、お店のサイトをご参照ください)

料金:無料(会場が飲食店なので、1品以上のオーダーをお願いします)

多摩川の桜

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府中市郷土の森公園にて。この季節、川沿いの桜の木々の下では、びっくりするくらい大勢の人がバーベキューをしている。東京にはこんなにもたくさんのバーベキューセットがあったのか‥‥(笑)。リコーGR DIGITAL、Pモード、露出補正−0.3EVで撮影。

ドス・ガトス

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午後、すっかり毎週恒例となった、三鷹での第三回取材。あと三回くらいで終わるかな‥‥いや、難しいかも。まあ、かけられるなら、手間はとことんかけた方がいいか。

終わった後、玉川上水沿いの桜を見ながらのんびり歩いて、予約を入れておいた吉祥寺のスペイン料理レストラン、ドス・ガトスへ。気さくで感じのいい接客でよい気分。マスカットの香り漂う白ワインを飲みながら、スペイン風のオムレツ、ホワイトアスパラやイベリコ豚、イカ、タコ、ひな鳥のソーセージなどの前菜を楽しんだあと、メインはブイヤベースで炊いた猟師風パエリャ! 「これでもか!」という厨房の気合が伝わってくるような問答無用のうまさにノックアウトされつつも、その後もスペインチーズをつまみながら食後酒を飲み、デザートのケーキを食べ‥‥と、がっつり最後まで堪能。

うまかった。うますぎた。お値段はそれなりにするけれど、年に一度くらいは行きたいなあ。

落車

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本当に、思い出せないほどひさしぶりに、自転車で落車した。

今日は天気もいいし、お花見がてらに多摩川サイクリングロードを走ろうと思って、出発。多摩川に向かう途中、車道が狭くなっているところで速度を落として歩道に上がると、すぐ後ろからロードレーサーに乗った人が車道脇を走って僕を追い抜いていく。ほんの一瞬、そちらに注意が向いた隙に、歩道の凸凹にハンドルを取られてしまった。

スピードはほとんど出ていなかったので、かえってハンドルが取られやすかったのかもしれない。「あ、コケそう。コケるかも。コケるかな。でもまあ、コケやしないよなあ」とか思ってるうちに、バッタリ真横に倒れてしまった。とはいえ、我ながら綺麗に受け身を取ったし、身体にも、自転車本体にも、ダメージはなかった‥‥のだが。

左のペダルの一番外側の部分が、ペンチで折り曲げたみたいにくにゃっと曲がってしまった(泣)。意外に脆い‥‥。まあ、転倒のほぼ全衝撃をこのペダル一つで受け止めてくれたので、文句は言えない。

部分的に変形してしまったものの、ペダル自体は、踏むには問題ない状態。でも、曲がったペダルで我が愛車ブロンプトンを走らせるなど、我輩の美学が許さない‥‥。

というわけで、サイクリングロード沿いのY's Roadで、すぐさま同じアタッチメントで使えるペダルを購入したのだった(笑)。

何もしない日

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昨日、風の旅行社のみなさんと打ち合わせをしている時、彼らが今年企画しているラダックでのホームステイを目玉にしたツアーの話になった。

「村での滞在中、一日だけ、何もしない日を入れているんです。散歩しても、畑仕事を手伝っても、何をしてもいい日を」

それはすごくいいアイデアだなあ、と思った。

日本の旅行会社が企画するツアーの多くは、最初から最後まで、びっしりとスケジュールが埋まっているものが多い。あちらの名所、こちらの旧跡と、盛り沢山を通り越して貪欲なくらいに見て回る。でも、そうして訪れた場所の記憶は、えてしてすぐに薄れてしまう。

短い旅だから、時間を無駄にしたくない気持はわからなくもない。でも、たとえばラダックのような場所を訪れるなら、たった一日でもいいから、何もしない日を作るといい。小さなカメラを鞄に入れて、のんびり、ぶらぶら、歩き回るだけ。たぶん、そうして過ごした一日の方が、あちこち訪れるよりずっと鮮やかに記憶に残る。何気ない一日の中で出会った人や出来事の方が、ずっと大切な思い出になる。

これからGWや夏休みの旅行プランを練る人は、だまされたと思って、何もしない日を入れてみては?

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午後、五月に行うトークイベントの打ち合わせのため、中野へ。

駅の改札を出たとたん、パッと鮮やかなピンクが目に飛び込んできた。何かと思ったら、明日から始まるという「桜まつり」の提灯の列だった。肝心の桜は咲いているのか‥‥と梢を見上げてみると、咲いている。ひさびさのうららかな日射しに誘われて、みるみるうちにほころんでいく桜の蕾たち。打ち合わせに行く前は五、六分咲きだったのが、帰る頃には八分咲きくらいまでになっていた。

週末は、自転車に乗って花見にでも出かけてみるか‥‥。

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先週、朝日新聞に掲載された「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」の紹介記事がアサヒ・コムに登場。ご参考までに。

出家

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ついに、決心しました。

出家します。

‥‥‥‥すみません。嘘です。いや、ほら、四月一日だし。まだ、俗世間にまみれていたい年頃だし。

出家で思い出したのだが、ラダックで暮らしていた頃、デチェン・ラモにこう訊かれたことがある。

「タカ! あんたは、どうしてお坊さんにならなかったんだい?」

い、いや、どうしてと言われても‥‥生まれてこのかた、そんなことを考えたことすらなかったし。

「へー。なればよかったのに、お坊さんに!」

あっけらかんとそう言って笑うデチェン。やっぱりラダックの人たちは、生活に根ざしている信仰の深さが全然違うなあ、と思い知らされた。

少なくとも当面の間、出家する予定は、ない。

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  • Author : yama_taka
  • フリーランスの編集/ライター/フォトグラファー。旅と写真と自転車をこよなく愛する、生まれながらの根無し草。
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