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ルプシュ アーカイブ

2007年8月13日

ツォ・モリリ

お待たせしました。ひさびさのフォトレポートです。8月10日から、ツォ・モリリという湖に行ってきました。ツォ・モリリはラダック東南部のルプシュと呼ばれる、標高4000メートルを越える高原地帯にあります。レーからは月に3本しかバスが走っていないため、今回はミクシィのラダックコミュニティで同行者を募り、ジープを一台チャーターしました。

このサングラスの男性は、ドライバーのパドマさん。先月結婚したクンガさんの友人で、チョウ・ユンファ似のナイスガイ(笑)。今回の旅ですっかり仲良しになり、レーでタクシースタンドの近くを歩いていると、「ヤマモト!」と向こうから僕を見つけて声をかけてくれるようになりました。

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2008年8月 3日

ルプシュの旅(1):メンバー&装備

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・プンツォク・ワンチュク
ルムツェ村出身、48歳のホースマン。今回は僕のために3頭の馬とともに旅をするはずが、まったく同じ日に別のトレッカーからも依頼を受けて、合計7頭の馬を率いることに。ルプシュの旅を知り尽くしていて、料理も上手。見た目は豪快に見えるが、実はとても朴訥で人のいいおじさんなのでした。

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・プンツォク・タシ(写真左)
2組のグループの馬の面倒を見なければならなくなったワンチュクさんに同行することになった、22歳の息子。ラダック語しか話せない父親と違って、英語が多少話せる。まだ若いのに馬の扱いに熟達していて、手先も器用。ただ、「料理なんかしたくないなあ」と食事の支度はいつも父親に任せきり(笑)。

・ロボ(写真右)
タシ君が飼っている犬。「名前は?」とタシ君に聞くと「んなもんないよ」と返されたので、心の中でひそかに「ロボ」と命名。なんとなく見た目がオオカミっぽくて、でもそこまでイケてなくて、なんだか寂しげだったので。とてもおとなしい犬で、エサといえば朝と晩にチャパティを一切れ投げ与えられるだけなのに、飼い主のタシ君の行くところ、尻尾を振り振りどこまでもついてくる。どこまでも、どこまでも、そう、ツォ・モリリまでも。

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2008年8月 4日

ルプシュの旅(2):ルムツェ~ティサリン

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ラダックの南東部、インダス川の南岸に広がる標高4000メートルを越える高原地帯を、ルプシュと呼びます。そこにはツォ・カル、ツォ・モリリといった岸辺に希少な生態系を持つ湖をはじめ、さまざまな種類の野生動物や、たくさんのヤクや羊、ヤギたちとともに悠然と生きる遊牧民が暮らしています。

僕は今回、ルムツェという村からツォ・カルを経てツォ・モリリまでの道程を、7日間かけて歩いていく旅をすることにしました。前日にローカルバスで運び込んだ食糧や装備を馬に積み、翌朝、いよいよ出発です。

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2008年8月 5日

ルプシュの旅(3):シブク~ツォ・カル

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トレッキング3日目は、シブクというキャンピングサイトで幕営しました。翌朝、谷沿いの道を下っていくと、やがて行く手にうっすらとした水色の帯が。いよいよツォ・カルに近づいてきました。

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2008年8月 6日

ルプシュの旅(4):ツォ・カル~ラジュン・カル

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ツォ・カルに朝が訪れました。鏡のような水面が雲ひとつない空を映しています。これから朝ごはんを食べ、荷物をまとめて出発です。

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2008年8月 7日

ルプシュの旅(5):キャマユリ・ラ~ツォ・モリリ

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遊牧民たちと別れた後、僕は今回のルート上の難関、キャマユリ・ラという峠にさしかかりました。標高は5500メートルくらいあるはず。酸素が本当に薄くて、息を吸っても吸っても苦しい。足がぱたりと動かなくなりました。

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2010年4月24日

ラダック各地へのアクセスガイド:ILPが必要な地域編

何だか一部で微妙に好評みたいなので、調子に乗って、ラダック各地へのアクセスガイドを続けてみようと思います。今回はダー・ハヌー、ヌブラ、パンゴン・ツォ、ツォ・モリリなど、インナー・ライン・パーミット(ILP)が必要な地域についてまとめます。地図はこちらのページをご覧ください。

ILPの取得は、レーの街にある旅行代理店に依頼すれば、手続きを代行してもらえます。申請の際は、外国人4人分のパスポートの個人情報欄とインドヴィザのページのコピーが1枚ずつ必要になります(コピー屋さんはレーのメインバザールにあります)。実際に行くのが自分1人しかいなくても、旅行代理店によってはパスポートのコピーをうまく使い回してILPを取得してくれるところが多いです。

ILPの有効期間は7日間。申請の際は複数の地域を指定できるので、7日間以内であれば、たとえばダー・ハヌーに2泊3日で行ってきて、残りの日程でパンゴン・ツォにジープで日帰りといった手配も可能です。ILPが必要な地域に入る際は、チェックポストでパスポートとILPを見せるように言われるので、事前に何枚かILPをコピーしておいて、チェックポストで渡すようにするといいでしょう。

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2010年6月 2日

小さな花

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僕がラダックで暮らしていた頃から、二年近くの月日が流れました。「ラダックの風息」を読んでくださった方からは、今でもよくこんなことを訊かれます。

「でも、何でラダックだったんですか? どうしてラダックを選んだんですか?」

‥‥これは難しい質問です(苦笑)。どうして僕がラダックを選んだのか、かいつまんで一言で言い切ってしまうと、本の中でも書いたように「一目惚れのようなものだった」のだと思います。でも、そこをあえて、もう少し掘り下げて考えると‥‥。

僕がラダックにいた時に感じていたのは、何というか、「生きている手応え」のようなものだったのではないかと。

何もかもが便利で行き届いていて、でも煩わしいくらいに複雑な日本に比べると、ラダックはものすごくシンプルで、そして比べものにならないほど厳しい場所でもあります。そうした場所に身を置くと、余計な飾りをすべて剥ぎ取られた、完全に素の状態の自分と向き合うことができる。自分の弱さや情けなさを思い知らされながら、精一杯あがいていると、日本では感じることのできなかった「手応え」を、ふっと感じることがあるのです。

標高5000メートルを越えるルプシュの山中を、一人ぼっちで歩いていた時。周囲は見渡すかぎり、空と険しい山ばかり。酸素は平地の半分ほどしかなく、必死に両足に力を込めても、スローモーションのようにしか動かない。顔を上げて前を見ることさえできずに、歯を食いしばって峠の頂上を目指していた僕の足元には‥‥。

写真のような、黄色くて小さな花が、平たい岩の間から、びっくりするほどたくさん咲いていました。

あの時、あの場所で、あの小さな花たちが咲いていたことを忘れないでいたい。うまく言えませんが、たとえばそれが僕にとっての「手応え」で、ラダックを選んだ理由、そしてまたラダックに戻る理由なのだと思います。

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