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2010年11月 Archive
写真展「ラダック、僕が戻る場所」終了しました!
10月15日(金)から開催していた写真展「ラダック、僕が戻る場所」は、11月28日(日)をもって無事に終了しました。会期中はたくさんの方々にお越しいただきまして、本当にありがとうございました。また、会場に設置していた洪水被害復興支援の募金箱にも、たくさんのご寄付をいただきまして、感謝の気持でいっぱいです。
今回の写真展を開催したのは、大規模な洪水に見舞われたラダックの状況について、一人でも多くの方に関心を持っていただきたいと思ってのことでした。そもそも、まだ日本では、ほとんどの人がラダックのことについて知りません。洪水被害の復興支援を訴えるには、まず、ラダックという土地がどんな魅力を持った場所なのかというところから知らしめていかなければなりません。その点では、今回の写真展やトークイベントを開催した意義はあったのではないかと感じています。
その一方で、自分が撮影した写真を多くの人に見ていただく展示としてはどうだったかということについては、反省すべき点がたくさんありました。
本当は、今年の段階ではまだ写真展を開催しようとは考えていませんでした。少なくともあと二、三回は取材を重ねて、さらなる蓄積をした上で、自分自身で完全に納得できるまで厳選したものを、現在企画を考えている写真集の出版に併せて発表したいと考えていたのです。今年の写真展の開催は、洪水被害復興支援のために急遽予定を変更してのものでした。
今回展示した個々の写真のクオリティが低いとは思っていません。ただ、一年半の取材による蓄積を基に開催した去年の写真展に比べると、たった二カ月の蓄積を基に開催した今年の写真展は、やはり人に訴えかける力が薄かったのではないかと感じました。それはひとえに、限られた時間の中できちんと写真をものにできなかった自分の力のなさに尽きるのですが‥‥。
同時に、去年や今年の写真展のような開催方法にも、限界を感じる部分が出てきました。ご来場いただいた方々からも「もっと大きなサイズの写真を期待していたのに残念」「近づいてじっくり見たかったのに、お客さんが多くて近づけなかった」というご意見をいただいています。今回の会場では、壁面の構造物や壁際の席との関係で、A3サイズ以上のパネルの展示は難しいですし、半分くらい席が埋まっていると写真に近づくことができませんでした。また、カウンター席に展示した写真たちに気づかずにお帰りになった方も多くいらっしゃいました。こういった見せ方も、大きな反省点だと感じています。
現状に満足するのではなく、さらなる向上を目指したい。もっともっとラダックで撮影を重ねて、それまでのすべての蓄積の中から厳選に厳選を重ねた写真を、それらの良さを最大限に活かせるスタイルで展示したい。あと二、三年は先になってしまうかもしれませんが、次に写真展をやるなら、自分でも120パーセント納得できる形での展示を目指したいと思っています。
今後も日々精進していきますので、よろしくお願い致します。
カルナクの旅(4):ダト〜ディブリン
ダトの近くの湿原で幕営した夜は、このトレッキングで初めてぐっすり眠ることができました。翌朝はひさしぶりによく晴れた、気持のいい朝。出発してしばらく歩いていくと、谷が開け、見渡すかぎりの平原が広がっていました。
二時間歩いても、三時間歩いても、周囲の風景はまったく変わっていないように思えてきます。僕はカメラバッグを担いで、ひーこら言いながら歩いているのですが、メメレはいつものように自分専用の馬にまたがって、のんびりと手綱を握っているのでした。
ラダックに第一次義援金が送金されました!
- 2010年11月22日 11:45
- お知らせ
2010年8月にラダックで大規模な洪水が発生した件で、NGOジュレーラダックが被災地の復興支援の義援金を募っていることをこのブログでも何度かお知らせしてきましたが、11月8日の段階で、第一次の義援金が現地に送金されたそうです。
当会で行うラダック復興支援 http://julayladakh.org/kouzui_report.html
同NGOの発表によると、銀行口座に振り込むなどしていただいた163名の方と、ナマステインディアやグローバルフェスタなどのイベント会場で募金にご協力いただいた多数の方から、合計177万7299円の義援金をいただくことができました。本当にありがとうございます!
現地では、ハヌパタで3基、ポタクサルで2基のランタック(水車)が再建されたほか、スムド近くの橋の再建工事も始まっているそうです。もちろん、義援金は引き続き受け付けていて、上記の金額では足りない遠隔村でのランタック再建支援や、政府の支援が行き届いていない村でのパッシブソーラーハウスの建設などに使用される予定とのことです。
現在、三鷹のリトルスターレストランで開催中の写真展「ラダック、僕が戻る場所」の会場内にも、義援金の募金箱を設置しています。引き続きご協力のほど、よろしくお願い致します。
カルナクの旅(3):ツォクラ〜ダト
増水した川に行手を阻まれた翌日、僕たちは午前5時に起きて、空が白んでくるのと同時に出発しました。早朝から午前中にかけての時間帯は、川の水量が比較的少なくなるからです。怖がる馬たちをなだめながら、どうにか渡り切ることに成功。でも、ほっとしている暇はありません。この日は、今回の旅の中でも一番難しい行程だからです。
早足で先を急いでいると、やがて、岩と岩の裂け目の下に川が流れている場所が現れました。裂け目の間には、長さ数メートルほどの小さな橋がかかっていました。
カルナクの旅(2):シャン・スムド〜ツォクラ
カルナク地方を往くトレッキングは、8月4日の早朝からスタートしました。初日は、マルカ谷のトレッキングの終点だったシャン・スムドを出発し、標高5130メートルの峠、ゴンマル・ラの少し手前にある小さなキャンプサイトで幕営。夜は激しい雷雨に見舞われましたが、翌朝にはどうにか天候も回復しました。
二日目は、ゴンマル・ラを越えてニマリンまで下り、そこから標高6400メートルの高山カン・ヤツェを目指してひたすら歩きます。写真で左前方に見えるのがカン・ヤツェ。方向感覚を失ってしまいそうな高原のところどころに、目印の小さな石塚がありました。
カルナクの旅(1):メンバー&基本情報
・カルマ・ダゲイ
チョグラムサル在住のチベット人、70歳のメメレ(じいさん)。以前カルナクを旅した経験があるということで、今回、ホースマンとして協力してもらうことになりました。馬を扱う腕は‥‥イマイチ(途中で何度「ノノ! ヘルプミー!」と言われて馬を引く手伝いをしたことか)。料理の腕は‥‥さらにイマイチ(「料理? ノノ、お前が作れ」と言われた)。あわて者でおっちょこちょいで、トホホな思いをさせられることもしょっちゅうでしたが、何だかんだで憎めない、気のいいメメレ。今となっては、あの苛酷なカルナクの旅をともに切り抜けた、かけがえのない仲間です。
・カルナクのトレッキングの基本情報
カルナクは、ザンスカールとルプシュとの間に挟まれた、主にカルナク川沿いに連なる渓谷地帯です。トレッキングルートとしてはマイナーで、比較的開けた南部の方では、ラダック系の遊牧民が家畜たちとともに暮らしています。村らしい村はほとんどないので、事前にすべての食料を用意しておく必要があります。
途中で5000メートル級の峠越えがいくつかあるほか、川を渡渉しなければならないポイントも多いのですが、晴天時であれば、それほど難易度の高いルートではありません。ただ、カルナクの最深部、何本かの川が合流しているあたりでは、五、六度、連続して川を渡渉しなければならない、かなり難しい地点があります。適切な渡渉ポイントを見極めるためには、地元に精通したガイドに案内してもらうことが必要不可欠。川の流れもかなり速いので、単独行は危険です。
今回の僕の旅では、ただでさえ面倒な川の渡渉ポイントが、ラダック各地で洪水を引き起こした大雨のせいで、さらに難しくなってしまっていました。川を渡る時は、馬で手いっぱいのメメレをあまりアテにすることもできなかったので(苦笑)、よくもまあ五体満足無事で帰ってこられたな、と今さらながら思います。
トークイベント、ありがとうございました!
- 2010年11月 4日 10:35
- お知らせ
11月3日(水祝)にラダック写真展会場で開催した、旅音の林澄里さんとのトークイベントは、会場がぎっしり満席になるほどたくさんのお客さんにお越しいただいて、盛況のうちに無事に終了しました。ご来場くださったみなさん、本当にありがとうございました。
トークの最中は、自分がしゃべることと、ゲストの林さんが話しやすいように話題を振ることに精一杯で、わかりやすい話ができたかどうか、正直あまりよく憶えていません(苦笑)。林さんと、会場のリトルスターレストラン特製お弁当にずいぶん助けてもらった気がします。ともあれ、無事に乗り切ることができて、正直ほっとしました。
「旅を撮る。旅を書く。旅を生きる。」と銘打った今回のトークイベント。自分にとって、旅の写真を撮ったり、旅の文章を書いたりすることは何なのだろう、と考えてみたのですが‥‥結局僕には、自分自身の力によって旅の写真や文章をものにしているという感覚はあまりないなあ、と思います。どちらかというと、旅先で出会う人々や自然に、「撮らせてもらっている」「書かせてもらっている」という感覚なのです。「それはプロとしてどうなの」と言われるとそれまでですが(苦笑)、自分としては、旅の中で向き合うもの、出会う人々に対して、そうしたリスペクトを抱くことを忘れないでいたいと思いますし、それがある意味自分らしさに繋がるのではないかとも思っています。
写真展「ラダック、僕が戻る場所」は、引き続き東京・三鷹のリトルスターレストランで11月28日(日)まで開催しています。みなさんのお越しをお待ちしています。
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