チベットに、自由を!

「ラダックでは今、中国政府に抗議するハンガーストライキとデモが行われているよ」

チャダルをともに旅した友人のパドマ・ドルジェ君から、こんなメールが届きました。

中国によるチベット武力弾圧への抗議活動の輪は、今や全世界に広がっています。3月22日(土)には東京の六本木で、チベット・サポート・ネットワーク・ジャパン(TSNJ)が主催する抗議デモが行われました。在日チベット人の方々をはじめ、「チベット問題を考える議員連盟」所属の国会議員の方々も参加した、日本でのチベット支援活動としては過去最大規模のものとなりました。

僕もこのデモに参加‥‥というか、主催者関係の知人から急遽頼まれて、デモの隊列が乱れて車道にはみ出たりしないようにする誘導係として働いていました。というわけで、デモの写真は撮るヒマもありませんでした‥‥。写真を期待していた方、ごめんなさい。せっかく参加してくれたのにろくに挨拶もできなかった友人の方々もごめんなさい。

マスメディアの報道では、900人だったり2000人だったり、参加者数にかなりの開きがありますが、それも無理はありません。というのも、13時から三河台公園で行われた集会に集まったのはおそらく700〜800人程度だったと思うのですが、14時にデモがスタートすると、みるみるうちに人が増えていったのです。たぶん、14時のデモ開始時間に合わせて六本木駅に着いた人たちが、「あっ、もうデモが始まってる!」という感じでそのまま合流したからだと思います。飛び入り参加の人もいたのかな? 僕も誘導しながら、「あれっ? こんなに多かったっけ?」と訝ったくらいだったので‥‥。

デモの列は本当に長くて、先頭が西麻布の交差点に差し掛かる頃、最後尾は六本木ヒルズよりはるか先、麻布警察署のあたりでした。なので、2000人とは言わないまでも、NHKが報道した1500人程度というのが妥当なところだと思います。‥‥まあ、個人的には1万人の動員を目指していたので、ちょっと残念ですが(笑)。

「チベットに、自由を! チベットに、平和を!」

澄み切った空にひるがえる、赤、青、黄、白のチベット国旗。家庭用プリンターで印刷した小さな国旗、手作りの横断幕、プラカード‥‥。そんな人々の列が、どこまでも、どこまでも、途切れることなく続いていました。抑圧に苦しむチベットの人々を、何とかして助けたい。一人ひとりからその思いが伝わってきて、見ていて胸が熱くなりました。

デモの様子は、以下のニュースサイトが詳しく報道してくれています。

Free TIBET! チベット弾圧に抗議するデモの現場(オーマイニュース)
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080322/22415

「中国はチベット弾圧を止めよ」2千人が抗議のデモ(JanJan)
http://www.news.janjan.jp/world/0803/0803223377/1.php

同じことは、このブログの前のエントリーに寄せられた数多くのコメントにも言えます。読んでいただければわかると思うのですが、どのコメントにも、チベットの人々への心からの同情とやさしさが込められています。デモに参加できなくても、その思いは確実に届いていたはずです。

みなさん、本当にありがとうございました。

でも、これで終わりではありません。チベットのための抗議活動は、これからも根気よく続けていかなければ、何も変わらないまま終わってしまいます。

署名活動やデモなどの具体的なアクションについては、TSNJがサイトや専用のメーリングリストで告知していく予定だそうです。

チベット・サポート・ネットワーク・ジャパン
http://www.geocities.jp/t_s_n_j/index.html

チベット問題に関心のある方は、これらのアクションのほか、チベットに関するニュースや話題、気になったことなどを、一人でも多くの人に伝えてください。また、ブログなどでチベットについて思ったこと、感じたことを書けば、それは必ず誰かに伝わります。そういうクチコミでチベット問題への関心の輪を広げていくこと。それが今、僕たちにできる一番効果的な活動だと思います。

ただ、一つだけお願いしたいのは、決して中国の人々に憎しみをぶつけてはならないということです。怒りを爆発させて相手を蔑んだり口汚く罵ったりしても、自分自身を貶めるだけです。相手の非を冷静に指摘し、こうしたらいいのにと提案する。そのささやかな積み重ねこそが、多くの人々からの賛同を伴った動きに繋がっていくはずです。

すべては、チベットの人々の自由のために。

8件のコメント

土曜日はお疲れ様でした。
無事に終わってなによりです。日本の報道はいまいちで、きちんと真実を伝えてくれたのはNHKだけのような気がします。でも、うれしいこともありました。ラダックで陽気に歌っていたおばちゃんたちが、デモの様子をみたらしく。テンジン見たよーと電話で言ってました。遠きラダックに流れた事本当にうれしいです。

>Kaoriさん
そちらこそお疲れさまでした。大変だったでしょう。報道に関しては、上に挙げた2つのネットメディアが公正な記事を書いてくれていると思うので、他の方に教える時のご参考までに。
そうなんだ、あのチョグラムサルのおばちゃんたちが!(笑) 僕らがやったこと、届いているんですね、ラダックにも。それだけでも本当に嬉しいです。

yama-takaさんお疲れ様でした。1500人も集まってくれて嬉しい限りです。私も参加したら良かったと今激しく後悔しています。この調子で、日本にもチベット開放の輪が広がりますように。それにしても、日本政府に行動を起こしてもらいたいです。中国人の心ある知識人達は、今回の中国政府の行動に批判の声を上げました。今までは考えられなかった事です。中国のチベット弾圧反対論が加速してきている感じです。我々もがんばりましょう。

>マーリンさん
コメントありがとうございます。デモはこれで最後というわけではなく、おそらく、4月以降もタイミングを見計らって行われる可能性が高いです(主催者ではないので断言はできませんが)。僕も、日本の国会議員の中で心ある方が、単にコメントを出すだけでなく、より具体的な行動(たとえば、ペロシ米下院議長のようにダラムサラを訪問するとか)をしてくれることを期待しています。

チベットについて調べていてこのブログを発見しました。
中三の優といいます。今、本当にチベット族の方達のデモ運動はすごいですよね。。。
オリンピックどうなるんでしょう。。。?

>優さん
はじめまして。コメントありがとうございます。オリンピックは‥‥正直、個人的にはどうでもいいですね(苦笑)。代表選手の方々が積み重ねてきた苦労は尊敬しますけど、スポーツよりも人の命の方がはるかに重いですから。
これから、少しずつでもいいからチベットについて勉強してくださいね。まずは、チベット「族」ではなくチベット「人」と言うようにしましょう。

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