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2007年8月 Archive

ザンスカールへ行ってきます

早いもので、8月も今日で終わりですね。ラダックでは明日から約2週間、ラダック・フェスティバルという州観光局主催のお祭り期間が始まります。パレードや音楽フェス、アーチェリーやポロの試合など、さまざまなイベントが開催されるそうです。

ところが僕はそういったイベントには目もくれず(笑)、明日から3週間ほどレーを離れます。ラダックの南にある山岳地帯、ザンスカールに行ってくる予定です。

ザンスカールは、長い間、僕にとって憧れの場所でした。オリヴィエ・フェルミや庄司康治さんの素晴らしい写真集を見るにつけ、いつかは自分もこの場所に‥‥と念じ続けてきたものです。これまでにも、ザンスカールに行けるチャンスがなかったわけではありません。ペンジ・ラという峠が雪で塞がっていない夏の間なら、レーからカルギル経由でパドゥムまで、2日がかりでバスで行く手段がありますから。

でも、もし自分が最初にザンスカールに行くのなら、バスに乗って行きたくはなかった。自分自身の足で、折り重なる峰々を踏み越えて行きたかった。

‥‥というわけで、歩いていきます(笑)。

ラマユルからパドゥムまで、約12日間をかけてのトレッキング。ガイドやコックを引き連れた大名行列みたいなトレッキングはしたくなかったので、ポニーマン1人とロバ3頭(馬じゃなくてロバなのが不安というか、僕らしいというか)という最小限のメンバー編成で臨みます。行く手をさえぎるのは4000メートル、5000メートルに達する険しい峠の数々。どうなることやらわかりませんが、頑張ってこようと思います。

このブログを始めて以来、かれこれ50以上のエントリーを書いてきましたが、これらはまだ、ほんの前振りに過ぎないと僕は考えています。ラダックという土地の本当の凄さをお伝えしていくのは、これからです。とりあえず、ザンスカールから生きて帰ってくることができたら、写真を交えていろいろご紹介しますので、お楽しみに。

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収穫の日々

8月24日から29日まで、今年の春に種まき作業を手伝ったシャクティのツェリン・ナムギャルさんの家に行って、麦や豆の収穫の手伝いをしてきました。実りの季節の到来です。

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シェイ シュゥブラ

8月22日と23日、上ラダック(トゥ)のシェイでシュゥブラ(収穫祭)が開催されました。シュゥブラはラダックのほかの村でも行われていますが、シェイのシュゥブラはちょっと変わっていて、ラバ(シャーマン)がドルジェ・チェンモという語法尊を自身に憑依させる儀式を行い、トランス状態となってさまざまな神託を告げるのが特徴です。

初日はラバが祈祷を行ったところ、「ドルジェ・チェンモは今日は来ない。明日来る」との神託が。その日の午後、トゥバ・ゴンパ前の広場では、写真のように素朴な衣装を纏った村人たちによる舞いが披露されました。

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再び畑仕事をしてきます

ダライ・ラマ法王のティーチングも終わり、子供たちは学校へ、大人たちは仕事先へ行くようになって、レーの街もいつもの雰囲気に戻りつつあります。外国人観光客はまだまだうんざりするほど見かけますが、あと一カ月もすれば、ぱったり姿を消すことでしょう。

昨日の夜、うちの宿ではご近所さんたちを招いて、ティーチングが無事終わったことを祝うささやかな宴が催されました。デチェンさんたちがモモを作ってくれたのですが、これが、もう、恐ろしいくらいにうまい! これが本当のモモの味なら、今まで食ってたのは一体何だったんだと思うくらい。具の中身は野菜とマッシュルームとチーズだけなのに、どうしてあんなに味が違うんだ‥‥。トマトとタマネギとコリアンダーと唐辛子をすりつぶして作ったフレッシュな薬味とのマッチングも絶妙。あまりのうまさに、モモの写真を撮り忘れました(笑)。みなさん、ご想像の中でお楽しみください。

すっかり話が逸れてしまいましたが、明日からしばらくレーを離れます。まずはシェイに2日間ほど滞在して、シュゥブラ(収穫祭)の取材。その後シェイからシャクティに直行して、今年の春に種まきを手伝ったツェリン・ナムギャルさんの家を再び訪れて、今度は収穫作業を手伝ってこようと思っています。自分で蒔いた種は、自分で刈らないとね(笑)。

レーに戻ってくるのは、約10日後の予定です。その後も予定が目白押しなんですが‥‥行ってきます!

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気持のいい人々

  • Posted by: yama_taka
  • 2007年8月20日 17:22
  • レー | 雑記

僕がレーで拠点にしているゲストハウスは、メインバザールから歩いて15分ほどの町外れにあります。慣れてしまえばどうということはないのですが、初めてレーに来た人にはかなり遠く感じられるため、町からはるばるやってきてうちに部屋を求める人は、それほど多くありません。まあ、もともと客室は5部屋しかないし、風呂もトイレも共同なので、あまりたくさん客が来ても困るわけですが。デチェンさん自身も、「お客さんはあんまりたくさん来すぎない方がいいねえ」と言ってるし(笑)。

そんなせいもあってか、うちの宿に泊まりに来る人は、前にも泊まったことのあるリピーターが多いのです。そしてほとんど例外なく、面白い人が多い。

シチリア島生まれで、今はフランスで英語とイタリア語の教師をしているキャロルは、なんと14年も前から毎年のようにラダックにやってきている常連さん。「今年は南インドに行ったんだけど、モンスーンの雨にうんざりしちゃって、またラダックに飛んできちゃったの」。チェコ人のルブラは、ティクセをはじめ、あちこちのゴンパや学校に衣類やコンピュータなどを提供する活動をしています。「ラダックでウインドウズをアップデートすることが、僕のバケーションなんだよ」。4年前にラダックを訪れたドイツ人のガブリエルは、今度は結婚したばかりの奥さんのティナを連れて、新婚旅行でラダックにやってきました。しかし、新婚旅行なのに、ツォ・カルからツォ・モリリまで、標高5000メートルの高地をトレッキングするのはどうかと思うぞ、ガブリエル(笑)。

そんな泊り客たちは、自分たちの部屋に引き籠もったりせず、台所まで下りてきては、デチェンさんやほかの泊り客たちと一緒にワイワイ言いながら、おいしそうにごはんを食べています。みんな本当に、ラダックが、そしてこの宿のことが好きなんだなあと感じるひとときです。

ある日、ガブリエルが僕に言いました。

「タカ、僕は不思議に思うんだ。ここは町外れにある小さな小さなゲストハウスなのに、どうしてこんなに気持のいい人たちばかりが集まるんだろう?」

僕もそう思います。誰も彼も、会えてよかった、と心から思える人たちばかり。

そんな彼らも、一人、また一人と旅立っていきます。ラダックに、少しずつ秋の気配が近づいてきています。

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ダライ・ラマのティーチング

  • Posted by: yama_taka
  • 2007年8月19日 16:37
  • レー | 写真

8月14日、16日、17日、18日、19日の5日間、レー近郊のチョグラムサルで、ダライ・ラマ法王のティーチングが開催されました。法王は毎年、夏の静養でラダックを訪れるたびに、ティーチングを行うことが恒例となっています。「法王様のティーチングの日に家にいるラダッキなんて、一人もいないよ!」とデチェンさんが言うくらい、ラダックの仏教徒にとっては一年で一番大切なイベントです。

会場となった法王の邸宅、ジワツァルの広大な敷地には、連日朝早くから数万人もの人々が集まりました。これだけ大勢のラダッキを一度に見たのは、ちょっと記憶にありません。レーからここまでは大渋滞で、バスでたどり着くだけで一苦労です。

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僕が伝えたいこと

  • Posted by: yama_taka
  • 2007年8月15日 22:50
  • 雑記

お盆休みの時期だからか、ラダックにも大勢の日本人旅行者が訪れるようになりました。ところがどうしたわけか、そういった日本人の方々(もちろん初対面です)から、恐ろしいほどの高確率でこんな風に声をかけられるのです。

「日本人の方ですか? ‥‥もしかして、ラダックのブログを書かれている方ですか? いつも読んでいます!」

‥‥いったいどうなってるんでしょうか、このブログは。こちらではログを取っていないのでさっぱりわからないのですが、もしかすると、ものすごくたくさんの方々に読んでいただいているのかもしれません。僕の友達くらいしかチェックしていないと思ってたのですが‥‥。そうだとすると、物書きのはしくれとしてはとてもありがたいことです。本当にありがとうございます。

ただ、そうやってこちらで僕に声をかけてこられる方のほとんどが、その次に、

「どこかにいいゲストハウスはありませんか? おいしいレストランはどこですか? どこそことどこそことどこそこを回りたいんですが、どうすればいいですか? どこの旅行代理店がおすすめですか?」

と矢継ぎ早に質問されるのです。

‥‥本当に、本当に申し訳ありません。そういう類の情報、僕はまったくといっていいほど疎いんです‥‥。僕みたいなペーペーよりも詳しい情報をお持ちの方はほかにもたくさんいらっしゃいますし、ロンプラや旅行人のラダックガイドを参考にされた方が、よっぽど信頼できると思います。もちろん、質問された中で僕が知っていることがあればお教えしますし、何かトラブルで困ってらっしゃる方がいれば、できるだけお力になりたいとは思っているのですが。

ただ、僕がこのブログで、そして僕が書こうとしているラダックについての本で、いわゆる「ラダックを楽しく効率よく満喫する」ための情報は、これからもあまり書いていこうとは考えていないことは、あらかじめお伝えしておきたいと思います。

過去数回、そして今回のラダックでの滞在で訪れたほとんどの場所へ、僕はいつも一人きりで旅をしていました。ローカルバスが走っていればそれに乗り、バスがなければヒッチハイクをし、車が来なければ自分で歩いていきました。電灯さえない宿に泊まったり、宿がなければ民家の台所で寝かせてもらい、ゴンパの僧坊に泊めていただいたりもしました。別に、それが特別なことだとは考えていません。そういう旅でなければ感じ取れないこと、出会えない人がいる。ラダックの本当のすばらしさ、奥深さを伝えるためにはそうすることが必要だと思ったから、そうしただけなのです。

もちろん、ラダックに来られる日本人の方々のほとんどは、仕事の合間の限られたお休みを利用してやってこられている方々ですから、僕のようなもみくちゃな旅をされることが難しいことは重々承知しています(かつて日本で毎週のように仕事の締切に追われる日々を送っていた僕も、同じようなジレンマを抱えていました)。短い休みを満喫するために、快適なホテルに泊まり、おいしいレストランで食事をし、ジープで効率よくゴンパをめぐり、メインバザールでいいおみやげを買い‥‥。確かにそれもラダックの旅のひとつの楽しみ方です。でも、少なくとも僕が伝えたいのは、そういった類のことではないのです。

埃まみれになって一緒に畑を耕し、休憩中にバター茶を飲んでいる僕の顔を見ていた、ツェリン・ナムギャルのやさしいまなざし。宿の世話と役所の仕事でくたくたになっているのに、夜遅くにおいしいスキウを作ってくれて皿によそってくれた時の、デチェン・ラモの笑顔。そういうことをこそ、僕は伝えたい。そう思っています。

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ツォ・モリリ

お待たせしました。ひさびさのフォトレポートです。8月10日から、ツォ・モリリという湖に行ってきました。ツォ・モリリはラダック東南部のルプシュと呼ばれる、標高4000メートルを越える高原地帯にあります。レーからは月に3本しかバスが走っていないため、今回はミクシィのラダックコミュニティで同行者を募り、ジープを一台チャーターしました。

このサングラスの男性は、ドライバーのパドマさん。先月結婚したクンガさんの友人で、チョウ・ユンファ似のナイスガイ(笑)。今回の旅ですっかり仲良しになり、レーでタクシースタンドの近くを歩いていると、「ヤマモト!」と向こうから僕を見つけて声をかけてくれるようになりました。

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殺人事件

のどかで平和で、物騒な事件はめったに起きないラダックですが、先日、残念な事件が起きてしまいました。

8月4日、ラダックでもっとも有名な仏教美術が残っている下ラダックのアルチ・ゴンパで、2人の僧侶が殺害されているのが発見されました。この2人はゴンパの入場料を管理していたそうで、それを狙っての犯行だったようです。しかし、入場料はその前にサスポルの銀行に預けられていて、犯人は何も奪わずに逃走しました。

僕の盗難騒ぎの時は何一つ捜査してくれなかった(苦笑)警察も、この時ばかりは本気で動いたようで、翌8月5日、2人のネパール人男性が逮捕されました。敬虔な仏教徒が多いラダックでは、ラマを殺して金を奪うなんて、信じられない行為です。

インド本土やネパールなど、外部からの人々の流入が増えてくると、ラダックでもこういう類の事件が増えるのかな、と、いささか残念な気持になりました‥‥。

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ラダックでコーヒー

  • Posted by: yama_taka
  • 2007年8月 4日 12:45
  • レー | 写真

僕はコーヒーが大好きで、日本にいる時は、三鷹のまほろば珈琲店のブレンドNo.5をザッセンハウスのミルで挽き、それをKONO式ドリッパーでいれてアラビアのマグで飲むという、いささかイヤラシイ愉しみ方をしています(笑)。でも、ここラダックでは、レストランで出されるコーヒーのほとんどはネスカフェのインスタントコーヒーで、たまに「フィルターコーヒー」という文字をメニューで見つけても、どうせまともなものは出てこないだろうと半ばあきらめて我慢していたのでした。

そんなある日、こちらで知り合った滋賀県立大教授の棚瀬さんが、「うまいコーヒーが飲める店がありますよ」と教えてくれたのです。

店の名は「デザートレイン・カフェ」。メインバザールの南端、大通りに面した建物の二階にあるカフェです。入口は一本裏の通りにあるので、ちょっとわかりにくいかもしれません。

写真はお店のスタッフのシアンさんと、燦然と輝くお店自慢のイタリア製エスプレッソマシーン。シアンさんはお客と話をするのが大好きで、暇になると僕の席までやってきて、あれこれ世間話をしていきます。

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てんやわんやの日々

  • Posted by: yama_taka
  • 2007年8月 2日 18:59
  • 雑記

ダライ・ラマ法王が毎年恒例の静養にやってこられたので、いささか浮かれ気味のラダックの人々ですが、僕はといえば、ここ数日、てんやわんやの日々を送っておりました。

月曜の朝、僕はレーからダーに向かう長距離バスに乗ったのですが、満員の車内に遠慮して、バックパックをバスの屋根の上に積んでいたところ、何者かに中身を物色されてしまいました。あんなデコボコ道を突っ走るバスの屋根で、走行中にそんな命がけの所業を働く輩がいるとは‥‥。僕もラダックののどかな環境に慣れてしまっていたせいか、いささか油断していました。不覚。

盗まれたものは、寝袋やレインポンチョ、常備薬のポーチ、そして迂闊にもバックパックに入れたままにしていた帰りの飛行機のチケットと日本円少々など。翌日、急遽レーにとんぼ返りして、ヘトヘトの状態で警察に直行し、すったもんだの末、今日の朝、なんとか盗難証明書を発行してもらうことができました。

航空券や海外旅行保険の手配でいつもお世話になっている西遊旅行さんにメールで連絡したところ、この警察の証明書があれば、帰国後に携行品保険を請求して、盗まれた物品の代金を取り戻せるとのこと。また、帰りの飛行機のチケットも多少のチャージ追加で再手配できるそうで、一安心しました。

さらに、約10日後にラダックを訪ねてきてくれる予定の友人ご一行様が、こちらで今手元にないと困る救援物資を持ってきてくださることに。本当に助かります。

それにしても、今回の一件で、あらためて気づいたことがあります。

去年ダーを訪ねた時にすっかり仲良くなったスキャババ・ゲストハウスのルンドゥプ君は、僕の話を聞くと血相を変えて心配して、バスの車掌や運転手にあれこれ話を聞いてくれ、「君の事件のことを考えると、心配で全然眠れなかったよ‥‥」と、宿代さえなかなか受け取ろうとしませんでした。レーのゲストハウスに戻ってくると、デチェンさんが「昨日電話があってから、あんたのことが気になって気になって‥‥大丈夫かい?」とおろおろしながら出迎えてくれましたし、帰省中の長男のワンチュク君は、自らバスターミナルまで情報を集めに行ってくれたり、警察まで付き添って証明書を申請するのを手伝ったりしてくれました。行きつけのカフェの店員さんや、サイバーカフェの従業員さんたち‥‥誰も彼もが心配して、励ましてくれたのです。

自分のことをこんなにも親身になって気にかけてくれる人たちが、ラダックにいてくれる。そのことが心の底から有難かったし、このラダックという場所が、今の僕にとっての居場所になっているのだということを、しみじみと感じました。たぶん、平穏無事な日々を送っていただけでは、気づかずに過ぎていたことかもしれません。

みんな、本当にありがとう。

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